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(名古屋大会ではミランダ・ゴディに勝利)

 DDT・赤井沙希が2つの路線で活躍している。坂口征夫、樋口和貞との新ユニット「Eruption」での闘い。もう一つはシングルマッチの「おきばりやす七番勝負」だ。

 2月23日の後楽園ホール大会では、Eruptionの3人で大鷲透&吉村直巳&渡瀬瑞基に勝利。フィニッシュは樋口のドクターボムだったが、赤井も勝利に大きく貢献している。

 赤井はDDT所属で唯一の女子選手。DDT内の試合では男子に囲まれての闘いになるだけに、赤井の踏ん張りがそのまま勝敗につながってくる。

 エルボーなどの打撃は、当然ながら簡単にはダメージを与えられない。2発、3発と打ち込む必要があるし、相手の攻撃に耐えることも重要。そこから得意の蹴りで主導権を握ったことで、チームの勝利を引き寄せることになった。

「お2人の足を引っ張らず、むしろ引っ張っていく力をつけたい。七番勝負でパワーアップしてDDTをかき回したい」

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(男子相手に一歩も引かないファイトを見せる赤井)

 そう語った翌日、24日の名古屋大会は七番勝負の第4戦。対戦相手は往年の名レスラー、テリー・ゴディの娘ミランダ・ゴディだった。“浪速のロッキー2世vs人間魚雷2世”の2世対決だ。

 ミランダは父と同じ入場曲を使い、必殺技がパワーボムなのも同じ。一方、赤井は自分の“血筋”を誇りとしながらも、そこから脱皮して独り立ちすることをテーマとしている。“浪速のロッキー2世”ではなく、七番勝負を経て新しいキャッチフレーズがつくようにしたいという。

 試合はミランダのパワーに赤井が蹴りで対抗、最後はオリジナル技ケツァル・コアトルで3カウントを奪った。これで七番勝負2勝2敗となった赤井は「これから勝ち続けて5勝2敗で終わりたい」。そしてあらためて「Eruption、DDTを引っ張っていける選手になりたい」とファンにアピールした。

 2月28日の道場マッチ・無観客試合では敗れたが、樋口と組んでクリス・ブルックス(ユニバーサル王者)&高梨将弘(ユニオンMAX王者)のチャンピオンタッグに善戦。本人も言っていたように「男も女も関係ない」闘いを見せることで、赤井はDDT戦線で存在感を増している。

写真/(C)DDTプロレスリング

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