2月28日に開催されたONE Championshipシンガポール大会のオープニングマッチで、路上からプロになった人気の格闘YouTuberジェフ・チャン(カナダ)が登場。ラディーム・ラフマン(シンガポール)と対戦し、2Rにリアネイキドチョークで1本勝ち。鮮烈なデビューを飾った。
新型コロナウイルスの流行を受けて異例の無観客試合として開催された本大会。開催されたシンガポール・インドア・スタジアムはONE Championshipのお膝元、本拠地的な位置づけの会場だが、この日の中継でも会場周辺の閑散とした異様な風景が映し出された。試合会場は大会関係者と選手、スタッフ、取材関係者のみの入場が許され、2度のサーモグラフィーでの体温検査など厳戒態勢がとられた。
試合はチャンが1ラウンドからローキックやミドルなど積極的な打撃、さらにテイクダウンで圧倒。2ラウンドも早々にマウントを取ることに成功すると、一度離れた攻防を経て鮮やかなリアネイキドチョークを決め相手を、一瞬で落としてみせた。
欧米では20万人のチャンネル登録を誇る人気ユーチューバー・ファイターとして知られるチャン。戦うYouTuberとして、これまでも自身の戦いやトレーニングを撮り続けながらファンを増やしてきた。シンガポール入りする1カ月前には、日本に滞在して練習の模様や河口湖、松本、飛騨高山、東京都内などでの観光の模様を紹介。その後はタイや北京などで出稽古を続けながらONE参戦に向け試合への準備の模様も逐一投稿し続けて来た。
3年前は「Street Fight Challenge」と題して路上ファイトを公開していた素人が、経験を積みながらいよいよONE Championshipという大舞台まで上り詰めた。今後の活躍が気になる存在だ。