競輪界を代表する選手が福井競輪場に集結「第4回ウィナーズカップ」クセない400メートルバンクで激戦へ

 3月26日(木)から29日(日)までの4日間、福井競輪場で『第4回ウィナーズカップ』というGIIレースが開催されます。

 地元福井の脇本雄太選手(94期)と同じくナショナルチームの新田祐大選手(福島・90期)が出場しないのは残念ですが、他7名のS級S班の選手や昨年のヤンググランプリ出走選手など、日本の競輪界を代表する選手のほとんどが出場するビッグレースなのです。

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 2017年(平成29年)に高松競輪場で開催された第1回大会の優勝は郡司浩平選手(神奈川・99期)、2018年(平成30年)に松山競輪場で開催された第2回大会の優勝は武田豊樹選手(茨城・88期)、昨年に大垣競輪場で開催された第3回大会の優勝は脇本選手でした。今回、第4回の優勝者は誰になるのか?……については、レース展望のほうをご覧いただくとして、ここでは福井競輪場についてお話していきましょう

 福井競輪場は1950年(昭和25年)、福井県福井市に開設されました。福井市は日本海と白山麓に挟まれた肥沃な土地で作物に恵まれている一方、過去には空襲や地震、豪雪、水害などといった人災や災害で壊滅的な打撃を何度も受けています。しかし、そのたびに力強く復興を果たしてきたことから、市民のシンボルは不死鳥(フェニックス)です。

 そこから福井競輪場で行われる記念競輪(GIII)は『不死鳥杯』。毎年7月頃に開催されています。

 ゴール線手前に不死鳥が描かれている福井競輪場のバンクは400メートル。日本競輪学校の400メートルバンクをモデルに造られていることもあって、クセがなくて走りやすいと選手間でも評判のバンクです。基本的に逃げ、差し、捲りのどれも同じように決まりやすく、どんな戦法の選手でも勝てます。

 強いて言えば、比較的コーナー部分が長いため、33バンクのような高速展開となりやすく、捲りが決まりやすい傾向はあります。最終2コーナーのカントを使って捲る定石も利きますし、最終3コーナーからの捲りも決まりやすい。ただ、直線が短いので逃げ切れる可能性が高いとも言えるわけで……要するに戦法による有利不利がそこまでないため、単純に強い選手が勝つバンクなのです。

 前述したようにヤンググランプリ出走選手などの若手自力型選手が多数出場する上、コーナー部分の長い高速バンクなので、4日間通して迫力のあるレースが観られるでしょう。ただし、そこに強い風が吹いたりすると話が変わってきます。

 福井競輪場は夏場は風がほとんど吹かないのですが、冬場はバックで向かい風の日が多い。バックが向かい風になると最終2コーナーから早めの捲りを打つと風の抵抗をもろに受けてしまい苦しくなってしまいます。一方、向かい風が終わる3コーナーから捲れば4コーナー出口では追い風になるので、ゴールまで押してくれる。しかし、その直線があまり長くないので、同じく追い風を受けている先行選手の逃げも決まりやすい。ちなみにバックで向かい風を受けながら先行と捲りの選手がやり合えば、追込みの選手が有利になることも。つまりレースの駆け引きが重要となるので、風が強い日はベテラン選手が狙い目になるでしょう。

 当日の風はライブ放送を見ていれば伝えてくれるはずです。もしくはネットで検索すれば、福井競輪場をピンポイントで風と風向きを調べられます。北風が吹いていればバックは向かい風となります。

 ちなみに北陸なので雨も降りやすい。そうなれば逃げが決まりやすいのが定石。その一瞬を付ける、番手のベテラン選手の差し目も狙い所です。

 天候も予想の要素に入れつつ、『第4回ウィナーズカップ』を楽しみましょう♪

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