「友人たちから動画を作るように頼まれた。コロナウイルスに感染した私が症状について伝える動画を。この病気の深刻さを理解してもらうために――」
荒い息遣いで息苦しそうに話すのはイギリス在住のアンディ・ハードウィックさん。年齢は51歳、少なくとも週に3回はジムに通っており人並みに健康であるとの自負があったアンディさんが、新型コロナウイルスの病魔に侵されてしまった。
発症当初は乾いた咳が出始め、次にのどが痛くなったという。次第に全体的にひどくなり、呼吸が苦しくなった。発熱はなく「良くなるだろう」と思ってベッドに入ったところ、数時間後に目を覚ますと呼吸がうまくできなくなっていた。
熱が出て、発汗もあり、身体がベトベトに……なのに身体は寒い。何をしても温かくならず、激しいのどの渇きも。脊椎が痛み、背中や首の痛みも感じるようになったという。
ひと通りウイルスの怖さについて実体験を語ったアンディさんは最後に「本当に痛いんだ。こんな状態になったのは初めてだ。私の敵にさえこんな状態になって欲しくない。だからどうか、お互いに距離をとり敬意を払ってください。感染者の1人にならないで。安全で、そして身体を大切に」と訴えかけた。
イギリスのロンドンでは2週間ほど前に外出の自粛要請が発表されており、それが外出禁止命令に変わってから10日ほどが経過した。だが、イギリスで31日に13歳の少年が死亡したことが明らかになるなど、欧米では10代の死亡が相次いでいる。重症化リスクが少ないとされてきた若者たちの死は社会に衝撃を与えている。
日本でも連日、各地で感染者の数が増え続けている。国や地方自治体に頼らず、アンディさんが言うように「お互いに距離をとり敬意を払う」ことが、結果的に自分の身を守ることにつながるのかもしれない。(ANNニュース)
【映像】新型コロナ重症患者たちの訴え
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