東京都で連日最多の感染者数が確認されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、ある警鐘ツイートが話題になっている。
投稿したのは、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授。宮沢准教授は「言葉が汚くて申し訳ありませんが、わたくし個人の意見」とした上で、「いま感染拡大を止めるのが大切」と各々が意識を変える必要があると主張。そして、「人と集まって話をする時は、マスクしろ。他人と食事する時は、黙れ。食事に集中しろ!味わえ!友達との会話は食事後でマスクして話せ。それで十分だ!」「酒を飲んだら、会話するだろ。大声になるだろ。それが危険なことわからんやつは、とっとと感染しちまえ」「いつかはお前もかかる。かかった時助かるように、いまからなるべく栄養つけろ。よく寝ろ」(一部抜粋)などと連続ツイートで呼びかけた。最後は「あとで、大学教員にふさわしい文章に変換します。こちらの方が、届きやすいとの意見もあり、ツイートさせていただきました」と綴った。
この“乱暴ツイート”の真意とは。AbemaTV『けやきヒルズ』が宮沢准教授に話を聞くと、「本当に心の叫びだった」という答えが返ってきた。
「このままだと都市封鎖になると焦っていた。この前まで『自粛はあまりしない方がいいと』言っていたのにも関わらず、どんどん(感染拡大に)進んでしまって、いま行動様式を変えたら絶対広がりは遅くなるはずなのに『なんでできないんだ』と。ずっと発信していたが中々伝わらず、まずFacebookの方に勢いで書いてしまった。その反響がよかったので、Twitterにも転載した。最初に『こんな長いツイート誰が読むんだ』と友人に言われて短い内容に変えようと思っていたが、用事から戻って見てみるとすごくリツイートされていた」
感染者が急拡大している東京都については、「完全にレッドゾーンに入ったと思う。非常に残念。もう少し先に対策していればなんとかなったかもしれないが、3月15日ぐらいから皆さん緩んだ影響がいま出てきている」と指摘。また、今回のような強いメッセージでも足りないといい、「街を歩いていてマスクをしていない人は多くいるし、普通にお酒を飲んで騒いでいる人も京都の方にはいる」と危機感を募らせた。
宮沢准教授は、いま見ている数字は2週間前のものとした上で次のように警鐘を鳴らす。
「これで感染爆発や都市封鎖となったら、自分にも跳ね返ってくる問題。お金や雇用の問題につながり、自由な研究ができなくなってしまうという心の叫びだった。いま見ている数字は2週間前の数字で、皆さんが思っている以上に感染は進んでいる。もう手遅れだと思うが、ここでなんとかしないとこの2週間後に医療崩壊も起きてしまうので、本当に警戒してほしい。不要不急の外出自粛は、心がけるのではなく厳戒に。私が書いたように、アルコールがなければぬれハンカチで手を拭く、家に帰ったらすぐに手を洗うといったことを徹底してほしい」
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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