「“遠征”ホストクラブにも自粛要請」愛知県独自の流入・拡大防止策は? 大村知事に聞く
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 16日、政府は緊急事態宣言を全国に拡大した。今回、愛知県は特に重点的な対策を進める「特定警戒都道府県」に位置づけられることになったものの、7日に出された緊急事態宣言に組み込まれなかったことから、「名古屋飛ばし」ではないかとして注目を集めていた。

 愛知県の大村秀章知事は国が緊急事態宣言を発令した翌9日、国に指定を要請したことを明らかにしていた。また、翌10日には県独自の緊急事態宣言を出している。

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 17日の『ABEMA Prime』に生出演した大村知事は「8日朝の時点で色々な話を聞いていたので、政府の対策本部と話をし、西村担当大臣や菅官房長官とも連絡を取った。そして手続きについての調整も済ませた。ただ、我々も客観的なデータと科学的な論拠、エビデンスに基づいて日々仕事をしていたし、政府の専門家会議の皆さんにも分析、検証していただいた結果、状況を見させて下さいということだった」と振り返る。

 「国の緊急事態宣言の対象になっていた7都府県は感染者の方が増えていて、我々はちょうど8番目だった。ただ、もちろん感染者数も大事だが、感染者数が倍になる日数である“倍化日数”が短いほど感染が一気に拡大するが、国が緊急事態宣言を出す直前は東京が5日で、大阪が6日で、福岡が3日未満で倍になっていた。一方、愛知県はそれが23日くらいだった。また、7都府県はいずれも感染経路不明が5割以上だったが、愛知県は21%だった。東京と大阪でやったコンサートが名古屋ではやらないとか、“名古屋飛ばし”という言葉は何十年も前からあったが、今回の国の判断が“名古屋飛ばし”だというのは全く当たらないと思っている。今週の頭くらいには愛知を想定して準備に入るということも言っていただいていた」。

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 他方、国の緊急事態宣言の対象地域に指定されなかったことで、東京のホストクラブの関係者が名古屋に移動するのではないかという騒ぎもあった。

 この点について大村知事は「ネット等でそういう情報が流れていたのは承知しているし、直ちに“やめてくれ”“来ないでくれ”とツイートさせていただいた。詳細は申し上げられないが、関係のお店の方にも申し上げさせてもらい、結果的に自粛していただくことになった。名古屋の繁華街も本当に人出が少なくなっているので、現実にはそういったことは起きていないし、これからも、しっかりチェックしていきたいと思っている」と明かした。

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 その上で、緊急事態宣言の指定地域が全国に拡大したことについては「愛知も含めた13の都道府県を“特定警戒都道府県”に指定し、重点的に感染拡大防止していくということだ。県としては1週間前に緊急事態宣言を出させていただいが、これは国の宣言と全く同じ内容のもので、不要不急の外出や移動を自粛していただきたい、繁華街への外出も自粛していただきたい。それから3つの“密”を避けるということをお願いしてきた。日曜日には名古屋の都心の人出が7割減ったというデータもあるので、効果は出ている。県民の皆様に理解をしていただいていると思っているので、今後も皆様一人ひとりが自覚をしていただくよう、引き続き、強く呼び掛けをしていきたい」とコメント。

 また、「合わせて一律10万円の支給も発表された。確かに世帯ごとに収入が減った方に対して30万円、という考え方もあるとは思うが、審査や手続きに時間がかかる。まずはスピード感をもって国民の皆様にお届けするという意味では、結果的に良かったと思う」との見方を示し、「県としては、17日から運動施設や人が集まるところ、夜の接客を伴う飲食業、パチンコ店、自動車教習所、映画館、劇場といったところに対し20日間の休業をお願いしている。協力をしていただいた方には一律50万円の協力金を自主財源で提供させていただく。これは東京都の1カ所50万円、2カ所以上は100万円に合わせたということだ。この協力金に加え、365億円の補正予算で県内の中小企業に無利子・無担保で信用保証料を県が負担する3000万円の融資枠を発表した。そういった支援と、国からの補償も組み合わせながら対応していただけたらと思う」とした。

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 さらにPCR検査の状況については「4月の前半くらいまで、愛知県のPCR検査数は日本で最も多く、16日現在、人数にして5200人くらいの方に実施、368人の陽性者を確認している。今、県内で46の病院に帰国者・接触者外来という窓口を作っているが、そこに来た患者さんのうち発熱した方を対象に実施していて、県と名古屋市の衛生研究所をフル回転させて、1日に250件から300件近い件数をやっている。これをさらに増やしていくために、民間とも契約をしているし、医師会の皆さんと協議し、ドライブスルーのようなものを作るという方向で合意を、具体的に場所も決めている。マンパワーについても、実務の具体的な調整を行っている」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

▶映像:大村知事VSひろゆき 国と自治体 緊急事態宣言の舞台裏

大村知事VSひろゆき 国と自治体 緊急事態宣言の舞台裏
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