「いつ死んでもいい」 ONE無観客大会、Stay Homeに賛否両論の“青木劇場”が炸裂
【映像】ABEMAでみる
(青木vs世羅のメインはドロー。その直後に物騒なマイクが…)

 ONE Championshipの系列イベント『Road to ONE 02』が4月17日に開催された。日程が変わり、会場も変わり、無観客開催に。緊急事態宣言下、ケージサイドの運営スタッフとカメラマンは厳重な“コロナ対策”を講じての対応となった。

【映像】試合後に青木節が炸裂

 キックボクシングの大物・緑川創が初出場、打撃、MMA、グラップリングと幅広い試合が組まれたこの大会でメインイベントに登場したのは、日本におけるONEの“顔”である青木真也。グラップリングマッチ(10分判定なし)で、QUINTETでの活躍でも知られる柔術家・世羅智茂と対戦した。

 開始直後に引き込んでいった世羅に対し、青木は金網際に移動。世羅の頭を金網に押し付けて動きを制限しつつ攻めようとする。世羅は相手の体に足を絡めるクローズドガードで守りながら揺さぶりをかけ、青木は時折りガードを割っていこうとする。終盤には世羅が足関節を狙う場面も。緊張感があるだけにあっという間だったが、結果はドロー。お互いにとって不満が残る試合になった。

 だが、試合は終わっても“青木劇場”は終わらない。マイクを握ってカメラに、つまり視聴者にアピールする。

「いつ死んだっていいんだよ俺! いつやめたっていいんだよ格闘技! 死にたくねえ、負けたくねえんだったらずっと家にいろよ、おい! 死にたくねえ、負けたくねえんだったら試合しなきゃいいし、家にいればいい。Stay Homeってずっと書き込んでろ! でもな、生きるってそういうことじゃねえだろ。生きるっていうのは家の中にいることじゃねえ! 目の前にあることと闘うことだ。よく覚えとけ。そして、このイベントを作った奴らに言っとく、ありがとう!」

 ただ青木は、あえて賛否両論を呼ぶ言葉(本音)を発したようでもある。控室に戻った青木は、冷静に試合を振り返った。世羅について「負けない試合をされてしまった」と語り、また「(自分が)しっかり試合を作って、しっかりフィニッシュしなきゃいけなかった」という反省も。それが「大会ごと背負ってるつもり」の青木の責任感だった。

 そして伝わりにくい試合だったから「マイクでごまかした(笑)」と青木。単に試合をして勝った、負けた(引き分けた)ではなく、反発であれ賛同であれ見る者に何かを感じさせたいから、あのマイクが必要だったというわけだ。そこまで含めて“青木劇場”なのである。開催自体が賛否両論の大会、そのメインにふさわしいのはやはり青木真也だった。

文/橋本宗洋

【映像】試合もマイクも「青木節」
【映像】試合もマイクも「青木節」

【その他の注目記事】

「根性あるな」若干17歳のMMAファイターに称賛の声 ムエタイ国内トップ選手に立ち技で“真っ向勝負”
「根性あるな」若干17歳のMMAファイターに称賛の声 ムエタイ国内トップ選手に立ち技で“真っ向勝負”
ABEMA TIMES