常軌を逸した“塩試合”に落胆の青木真也 「プチ鬱から救ってくれたのもまた格闘技だった」
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 こんにちは。青木真也です。

 リモートでできる仕事はリモートになっています。移動の手間が省けて、移動や場所のコストも掛からないので、この流れは変わらないと思っています。試合や練習などリモートがきかない部分は実際に場でやりますが、それ以外はリモートで可能なことがわかってしまいまして、これを機会に一気にリモートが進みそうです。もう元には戻れないほどの快適さすらあります。

【映像】「常軌を逸した塩試合」の模様

 今までは移動時間に前後1~2時間掛かることもあったのですが、今は「1時間」と決まっているのであれば、本当に「1時間」で終わります。時間が自由になるし、今までのように移動時間も余裕をみたうえで組んでいた1日の予定がぎっしり詰まっているようなこともなくなりました。

 今までも自由人だったのですが、それに輪をかけて自由人になりました。最初は困惑しましたが、慣れてしまったらそれはそれでなんとかなってしまうものです。もう元には戻れないとも僕は思っています。

 さて。4月17日、無観客でグラップリングマッチをしてきました。大会は「Road to ONE:2nd sponsored by ABEMA」です。メインに出たのですが、結果は時間切れ引き分け。

常軌を逸した“塩試合”に落胆の青木真也 「プチ鬱から救ってくれたのもまた格闘技だった」
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 久々に常軌を逸した塩試合を展開しました。塩試合の後は選手心理としては、やってしまった感があるものです。勝敗とは別の控え室に戻るときのあの感覚は格闘技であろうとプロレスであろうと同じ感覚です。首を傾げっぱなしでため息が出るばかりなのですが、長い目で見ると語られるのは塩試合なのではないでしょうか。

 旅先での美味しかった料理や綺麗な景色より、失敗した思い出の方がその後に語られるように好試合は埋れてしまうけれども、塩試合は記憶に残る側面はある気がします。幸いなことに賛否も含めて試合後に語られる試合ではあるので、創り手としては塩っぱく落胆した思いを少しだけ回復させることにします。それにしても驚くほどの塩加減で塩梅なんてあったもんじゃなかったです。

 試合に当たり外れがあって落胆したり絶望したりしたとしても、やっぱり試合は楽しかったです。自分にとって格闘技は仕事だからできる可能性がある限りはあらゆる策を探してやろうと思っているし、それが自分自身の可能性を使い切ることだと考えています。いろんな考え方があるし、あっていいけど僕は目の前にある現実を懸命にやっていきます。

 17日の大会と19日のNOAH。19日のNOAHはネットで生放送を視聴。プロレス格闘技の力を再確認しました。17日の試合が終わってから誰にも会わずに部屋でパソコンをする生活でした。プチ鬱ともいえる自分を明るく前向きにさせてくれたのはプロレス中継で格闘技やプロレスは人に元気を与えるものだと改めて感じました。僕にはとって格闘技は生きるのに必要です。生業であるし、生きる原動力だ。

 頭と身体を最大限に使って元気にいきていきましょう。変わらずにコツコツやって行けば何かいいことあるはずです。

文/青木真也(格闘家)

【映像】「常軌を逸した塩試合」の模様

Road to ONE - 2020.4.17 - 第6試合 青木真也 vs 世羅智茂 |無料で【ABEMAビデオ】
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