外出自粛で客足が減った店が増える中、店舗を狙った窃盗事件が増えている。防犯カメラには、その荒々しい犯行の一部始終が映っていた。
日本における「まぜそば」のジャンルを築いた「ジャンクガレッジ」の埼玉県・越谷市の店舗。先月23日の午前3時50分ごろ、店内の防犯カメラが捉えたのは仮面をつけた3人の男たち。3人は窓を破って侵入し、店内を物色。金庫をバールでこじ開け、中に入っていた2日分の売り上げ約30万円を奪っていった。わずか6分の犯行だった。
また、大阪府・阿倍野区の不動産会社の防犯カメラにも、男たちがドアのガラスを破壊して店内に侵入する様子が映っていた。3人のうち中に侵入した2人は、2階から金庫とみられる箱を持ち去ろうとするが、中身が空であることが判明。結局盗まれたものはなかったものの、修理費用で200~300万円がかかるという。
東京商工リサーチの調べによると、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業は4月末までで100件を超える厳しい状況だ。そうした中での店舗を狙った窃盗事件。牧師のアーサー・ホーランド氏は「こういうニュースを聞くと、コロナだけではなくそこから連鎖する被害が出てきていると思う。悪いことではなく良いことに知恵を使ってほしい」と嘆く。
山梨県の長崎知事が県民に自粛を要請する覚悟を示すため、5月の知事給与を「1円」にカットすると発表し大きな話題となった。アーサー氏はこれを引き合いに、「このように“良き還元をしたい”という思いを持っている人もいる。理由がどうあれ犯罪はいけないことで、思いやる精神が薄れていってしまっているんだろう」と指摘。
また、人類がSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)を克服してきたとし、「現実を受け止めつつ、良いことを実践していこうという心の持ち方が、一人ひとりの大切な自己責任なのではないか。当たり前のことだが、それが行われないのがこういう状況での出来事だと思う。(コロナと)共存していく部分はあるかもしれないが、明けない夜はないので、私たちも持久力といろいろなことに対する免疫力をつける必要がある」と説いた。
(ABEMA/『けやきヒルズ』より)






