いま、東京都内の街頭で“古くて新しい”売り子の目撃情報が相次いでいる。
目撃情報が多く寄せられているJR五反田駅付近を捜索してみると「衝撃価格」「#赤字マスク」「1500円50枚入りセット」などと書かれた紙が貼られたリアカーを引く若い女性を発見。2児のシングルマザーだというA子さん(29歳)の傍らには子どもの姿も。「子どもも一緒にお仕事できるので」と話すA子さんの本来の職業はネイリスト。しかし、コロナの影響を受けて現在は営業を自粛しており、さらに小学校も休校のため、子どもと一緒にできるこの仕事にたどり着いたという。
「収入がキツイので。なかなか探しても(条件に合う仕事が)見つからなかった。いい仕事を見つけました」
A子さんが販売しているマスクは50枚入りで1500円。ある求人サイトで見つけたという歩合制の日払い仕事については「時間の方も融通がきくので」とA子さん。自宅にいる子どもの面倒を見ながらできる急場しのぎで可能な仕事、さらにシングルマザーとなれば、選択肢はそう多くないのかもしれない。
しかしなぜ、リアカーなのか。事業主であるモノクル代表の関憲人さんは「キッチンカーやバイクなどがあると思うが、それよりもさらに低コストで出店できるモデルを考えた結果リアカーになった」と説明する。また移動できることで行商扱いとなり、道路使用許可が不要で手軽に販売できるというメリットもある。
働く側のメリットについては「一般的な採用媒体を使っているので業務委託契約になる。好きな時に好きなだけ働けて即日現金化できる」と話す。実際に販売しているマスクについては「中国の工場から日本の生産管理している工場経由で卸してもらっている。転売品ではない」とも。
この日は約30分の間に5人が購入した。関さんによれば、1日およそ5000円から2万円(出来高制)を稼ぐ人もいるということだ。コロナ禍に復活したビジネススタイルといえる。
一方、A子さんは今後について「本業の休業が明けても時間が空いているとき、日曜とかは保育園がやっていないので、そういうときとか子どもと一緒にできる仕事だなと思う。本当にいいバイトをみつけました」と笑顔を浮かべた。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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