新型コロナウイルスが世界で蔓延する中、深刻なダメージを負っている観光地の宿泊施設や飲食店。その逆境を新たな活路にしようと新しいサービスも始まっている。
【令和トラベル】ハワイ旅行で観光復活?篠塚孝哉社長が語る未来
「金目鯛は1カ月で1000匹以上売れたり、山形の山菜セットは300以上注文が入っている。ほかにも、ウナギが1日100匹売れたり、民宿のコロッケを販売したら約20分で1000個近くの在庫を全て消化しきるなど、ものすごい勢いで注文いただいているような状況」
こう話すのは、新型コロナウイルスに悩む宿泊施設・飲食店を支援するグルメECサイト「TASTE LOCAL」を4月10日に、構想からわずか1週間で立ち上げた篠塚孝哉さん。目を付けたのは、旅館などで販売される名物「お土産」だった。
「宿に皆さん行かれたことあると思うが、お土産店が存在するケースが多い。お土産店に在庫がすでにある場合は比較的すぐに販売を開始できるし、宿や販売店の方にとっても、願ってもない機会になると思っている」
篠塚さんによると、宿泊業界では新型コロナウイルスの感染が蔓延する以前から、平日であれば稼働率が20%や30%などの旅館が多くあったという。この“空き時間”にECサイトでお土産を販売し宿が忙しい時は宿泊業をやるということは、「ビジネスとして理にかなっている」と指摘する。
これは飲食店についても当てはまり、老舗カニ専門店「かに八」も実際にTASTE LOCALを利用している。女将の諏訪好子さんは次のように話す。
「最初は『えっ』と思ったけど、結果を見て店を守るためには必要だと。私みたいな“古い考え”ではダメだな、若い人の考えは素晴らしいな、これからはこういう時代なんだなと改めて感じた」
かに八は、新型コロナウイルスの影響で4月はほとんど店を閉めており、予約も断ることに。創業して約130年、初めて売り上げがゼロになった。
お店の存続のため、未知の領域だったというカニのネット通販を開始。すると、「思った以上どころではない。ものすごい反響でびっくりしている」という。
とはいえ、願っているのはコロナが収束しお店に来てもらうことだ。
「(来て)ほしいです。自宅での味ではなく、お店の味と雰囲気の両方を味わってもらいたい」(ABEMA/『けやきヒルズ』より)
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