安倍総理は18日、自民党の二階幹事長と会談し、検察庁法改正案について今国会での成立を見送る方針で一致した。この改正案をめぐっては、著名人らも抗議ツイートを行い話題となったが、今もなお様々な声があがっている。
例えば、抗議ツイートへの不参加の理由を明かしたタレントの指原莉乃へは賛否の声があがっている。指原は出演した番組の中で、「知っている人が広めてくれて、勉強をする、関心を持つという点に関しては良かったと思う。ただ、Twitterですごく簡単な相関図とかが拡散されて、ここまで大きくなった。どっちの意見も勉強せずに、偏ったやつだけ見て『え?そうなの?広めなきゃ!』っていう人が多い感じがしている。(ハッシュタグを促すようなメッセージはあったが)そこまでの固い信念ほど、勉強できていなかった」とコメント。これに対し、SNS上では「頭いいというかバランス感覚がいいな」「単なる勉強不足」といった声があがっている。
指原の発言の内容について、BuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は「非常にクレバーな方だという印象を受けた。『不勉強だ』と言うのは勇気がいることで、詳しくない分野に慎重であろうとするのは知的に誠実な態度だと思う」と率直にコメント。芸能人の政治的な発言は全くの自由であり、歓迎すべきことだとした上で、「あえて黙っていることもひとつの政治的な態度。今のネットは『◯◯に怒れ』『〇〇に悲しめ』と、ことあるごとに反応を求められる“アテンション強制社会”になっている。芸能人であれ一般人であれ、『なんでお前は反応しないんだ』『意見を言え』と強要するのはおかしい」と指摘する。
そんな中、抗議ツイートを行った女優の小泉今日子や俳優の井浦新、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅ(後に削除)に対して、成立見送りついて発言していないことを批判する声もある。神庭氏はそれらの“強要する声”について、「芸能人が何か言うことに期待するのではなく、自分の頭で考えて、自分の言葉で発信すればいい。芸能人を“お神輿”か何かだと思っているから、無闇に利用しようとしたり、自分の意に沿わないと過剰に反発したりすることになる。誰にでも怒りや抗議を表明する自由はあるし、それはとても大切なことだが、一方で『反応しない自由』や『沈黙する権利』もある。他人に反応を強制し、踏み絵を迫るのはナンセンスだ」と苦言を呈した。
これを受けて、フリーアナウンサーの柴田阿弥(元SKE48)も意見。今回の抗議ツイートに関してではないものの、周囲の出来事に関して発言を求められる“同調圧力”があるとし、「『誰々ちゃんが卒業するのにつぶやかないのか』『一緒に仕事をしていた人のことを書かないのか』と、Twitterだけではなくリアルでも言われる。人のSNSは人のもので、犯罪になるような誹謗中傷やプライバシーに関わることでなければ、何をつぶやくのもつぶやかないのも自由だということを、一度切り離して考える必要があるのではないか」と述べた。
(ABEMA/『けやきヒルズ』より)
▶映像:「#検察改正に抗議」最初の投稿者を直撃
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