去年7月、3階建てのスタジオが全焼し、多くの犠牲者が出た京都アニメーション放火事件。事件から10カ月が経った5月27日、京都府警は青葉真司容疑者を通常逮捕した。ストレッチャーに乗せられた状態で京都・伏見警察署に移送された青葉容疑者の視線は、報道陣へ向けられていた。
京都府警は会見で、「本日午前7時18分、被疑者青葉真司を通常逮捕した。今後、被疑者への取り調べを中心に捜査を進め、事件の全容解明に努める」と発表。青葉容疑者は全身にやけどを負い重篤な状態に陥っていたが、治療後の容体が安定し、複数の医師から「勾留に耐えられる」との診断を得たという。
青葉容疑者は去年7月、京都アニメーションのスタジオに押し入り、持っていたガソリンに火をつけて放火した疑いがもたれている。この火災で、スタジオで作業していた従業員ら36人が死亡し、33人が重軽傷を負った。数々の名作を生みだしたスタジオ、そしてスタッフたちが失われたという現実に、日本国内だけでなく世界のアニメファンが悲しみに暮れた。
警察によると、青葉容疑者は「容疑について間違いありません」と話しているという。また、任意の事情聴取の際には「どうせ死刑になるから」「人が多そうだから第1スタジオを選んだ」と話していたという。
青葉容疑者が犯行に至ったのはなぜなのか。今後、動機の解明を含め本格的な取り調べが始まる。青葉容疑者の逮捕について、京都アニメーションは次のようにコメントを寄せている。
「被疑者に対し、改めて寄せる言葉はありません。行いと結果が全てです。被疑者が自らの行いにどのような弁解をしようが、結果についていかなる反省の弁を述べようが、命を奪われた仲間たちが戻ってくることも、傷つけられた仲間たちの傷が癒されることもありません。遺族やご家族、友人の方々は今も、そしてこれからも、取り返しの付かない現実と向き合っていかなければなりません。それは、私たちも同じです。会社としては当然、法の定めるところに従い、被疑者に対する刑事責任については最大限、追及されるものと承知しております」
(ABEMA/『けやきヒルズ』より)





