「ナスDの大冒険TV」vol.7が、地上波放送(テレビ朝日系・毎週水曜深夜2時21分~ ※一部地域を除く)に先駆け、ABEMAで先行配信され、この中でドルポ地方を生活する人々にとって欠かすことのできないウシ科の動物・ヤクについて紹介された。
【映像】なぜ深夜にテントで赤い光が? ナスD「救難信号が出てた」(9分頃~)
この番組はテレビ朝日の社員・友寄隆英、通称:破天荒のナスDが世界の僻地に命がけで向かい、知られざる文化、そこに住む人々の暮らしをディレクター目線でレポートする超本気の紀行ドキュメンタリー。今回取材先に選んだのは、ネパール西部にあるアジア最後の秘境とも呼ばれるドルポ。取材班は2018年から足掛け2年に渡りヒマラヤへと出向き、厳しい冬のドルポを含めた密着取材を敢行した。
ヤクは“ヒマラヤのトラック”との呼び名の通り、100kg以上の荷物を運搬することが可能。ウシ科の動物で、標高3000m以上、6000m以下の山岳高地にしか生息できない動物で、極寒に耐えるため全身が黒い毛で覆われている。同じサイズの牛と比較すると、高地に生息するため、心臓が1.4倍、肺は2倍の大きさとなる。
野生のヤクの群れは1頭のオスと100頭の雌から構成されているといわれているが、それは母親のヤクが歯を用いて大半の雄の子供のヤクを去勢して、最も強い雄だけを残すからだという。
またヤクの毛は保温性や防水性に優れ、カシミアと並ぶ高級天然繊維という位置付け。標高が高いところに生息しているため、“空に最も近い繊維”といわれている。また、雄は「ヤク」といい、雌は「ナク」と呼ぶ。
ドルポの人々にとってはそのすべてが貴重な生活資源となる。この地域では木が少ないため、ヤクの乾燥した排泄物は燃料にするという。1種類の動物にこれほど依存して生活している人々は世界でも類を見ない。ここでは農業で生活していくことができず、ヤクがいなければ生きていけないのだそうだ。
壮大な絶景を前に「テレビを通して(視聴者に)この風景を見せてあげたい」と同番組で語っていたナスD。絶景もそうだが、このように遠く離れた地域で暮らす人々の生活様式を学べる点も「ナスDの大冒険TV」の魅力の一つだと言えるだろう。
(ABEMA「ナスDの大冒険TV」より)