東京・府中市に密着したFM局、ラジオフチューズの番組『こども放送部の時間』。そこでDJを担当しているのが、小学6年生の山室悠介くん(11)と中学2年生の石井誠也くん(13)だ。
長引く自粛でそれぞれが感じた「学校」の大切さとは。ABEMA『ABEMA Morning』は2人を取材した。
■「自分だけ周りの世代と比べて頭が悪くなったら…」
学校の再開が見えてきた5月24日、今回の自粛生活について「最初休みが決まった時は、申し訳ないんですけど素直に『学校休みだー』『やったー』って思った」と振り返る山室くん。
学校が休みになった時、多くの子どもたちも山室くんと同じことを感じたかもしれない。ただの“長い休み”であれば誰しも嬉しいはず。しかし、今回はいつまで経っても学校が再開せず、山室くんの心の中にはある不安が募り始めていた。
「どんどん日を重ねるごとに『やばい』『深刻なのかな』という感じになっていきました」
39県の緊急事態宣言解除が発表された5月14日、この時点で“学校のない生活”は約2カ月。安倍総理から学校の再開についてはっきりとした言及がなかったことに山室くんは「学校のことがなかったのは正直がっかりしたというか。僕だけかもしれませんけど、学校が始まるか始まらないかというところでそわそわしているので、そこら辺が発表されないと落ち着きませんね」と不安を口にする。
休校当初は素直に休みを楽しめると思っていたが、「1年遅れで自分だけ周りの世代と比べて頭が悪くなったりとか、そういう恐怖があります」。山室くんは長く続く自粛生活の中で「学校」の大切さを感じたようだ。
「早く始まってほしいです。安全が確保できるまでは家での学習でいいと思いますけど、確実に勉強ができる場としては学校が再開してほしいです」
■「『遊ぼう』とかは学校で約束するので」
一方の石井誠也くんは、山室くんより2歳年上のお兄さんだ。中学2年生の少年は、今回の自粛期間でどんな事を感じたのか。
「学校は先生がいることによって教科書の進め方とか何ページかとか質問できるけど、家だと電話することしかできないし、ずっと話せるわけではないので。他の国では学校に行けない子とかもいるので、そう考えると日本の義務教育っていい制度だなって思います。この自粛期間中で、学校は大切だなって思いました」
自宅でもくもくと勉強机に向かう石井くん。学校では生徒会の仕事もこなす優等生だ。そんな石井くんにとって、学校はただ勉強をする環境が整っている場所ではない。自粛期間中、勉強以外にも1年半前に始めたドラムの練習をしたり、趣味の鉄道に没頭したりと学校のない生活を楽しんでいるように見えるが、改めて思うのはやはり友達の大切さだ。
「学校がないと『(友達と)どこで会おう』とかもないと思うし、『遊ぼう』とも学校で約束するので」
3日午後に学校再開後初めての登校を迎えた石井くん。「学校に行ったらまずしたいこと」について次のように答えた。
「年に1回クラス替えをするので、知らない人の名前とか顔だけでも覚えるようにしたい。楽しみです」
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)