4月に『Road to ONE』でグラップリングマッチを行ない、5月は修斗で解説を担当と、青木真也は団体も立場も変えて無観客試合と向き合ってきた。そして6月はDDTのビッグマッチ。6月7日に配信の大会で、保持するEXTREME級王座の防衛戦を敢行した。挑戦者は納谷幸男。大鵬の孫にして貴闘力の息子という大型パワーファイターだ。
このEXTREME級王座は、チャンピオンがルールを決められる。HARASHIMAとの「目隠し乳隠しデスマッチ」でベルトを奪取した青木は、今回「祝!外出制限解除ルール」で試合に臨んだ。時流に思いっきり乗ったこのルール、「外出制限解除」とは、要は場外カウントなし=場外乱闘やり放題ということである。
というわけで序盤の攻防での探り合いから、さっそく闘いは場外へ。カウントがないからリング周辺にとどまらない。会場ロビー、さらにレフェリーの静止を聞かずエレベーターへ。試合会場はビルの7階のため、ボタンを押してからエレベーターが到着するまでの時間が妙にもどかしかったりもした。
当然、両者はエレベーター内でもバトル。さらに1階下の控室エリアを移動しながら暴れまわると、なぜか新人の中村圭吾も巻き込まれる。そんな中、次の試合に出場する伊藤麻希は入場の歌とダンスの練習に余念がないのだった。
(新人の中村を巻き込んでの闘いはリングにも)
リングに戻っても中村を凶器、あるいは盾のように使う青木。中村とは前回の防衛戦で闘っており、謎の絆らしきものが生まれている模様。青木曰く「どう思われてるか分からないけど、一方的な愛を注ぎ続けたい」。
試合は青木がヨーロピアンクラッチで技ありのフォール。3度目の防衛に成功すると、「次は大きいことやります」と宣言している。どんな挑戦者が現れるか、どんなルールになるか。青木がチャンピオンでいることにより、EXTREME級王座の“読めなさ”は以前よりも増していると言っていい。
さらに青木は、6月19日に行なわれる路上プロレスにも「出馬表明」。日本を代表するMMAファイターは、DDTの最もDDTらしい部分にもどっぷり浸かっているのだった。
写真/DDTプロレスリング
この記事の画像一覧