2020年は漫画「ドラえもん」が誕生してから50周年、そして映画化40周年となるメモリアルイヤー。8月7日(金)に記念すべき長編映画40作目『映画ドラえもん のび太の新恐竜』が全国公開となる。シリーズ最高の興行収入53.7億円を打ち立てた『映画ドラえもん のび太の宝島』(2018)の監督・今井一暁と脚本・川村元気が再びタッグを組み、「恐竜」というテーマに挑んだ。
のび太が双子の恐竜・キューとミューに出会って始まる物語は、映画1作目『映画ドラえもん のび太の恐竜』とは異なる、全く新しいオリジナルストーリー。インタビュー後編では、今井監督に主題歌を担当したMr.Childrenとの楽曲制作の裏側などを振り返ってもらった。
「打ち合わせの時点で曲ができていた」主題歌が完成するまで
――今回主題歌にMr.Childrenさんが参加されました。決定までのいきさつを教えてください。
今井監督:今回の映画では、少し人と違う子が進化、成長していくというのがテーマにあったので応援歌的な曲がいいなと思っていました。色んな子がいる中、変に画一的になってしまっていることに対して「そうじゃないんじゃないかな」みたいなことも訴えたくて。
そういったテーマを考えていった時に、Mr.Childrenさんの曲って合うんじゃないかと思いオファーしてもらったら、すごく乗り気になって頂いて。桜井さんが、ドラえもんが好きだということもあり是非ということで受けて頂き、とても感動しました。
――最初に楽曲を聞かれた時はピッタリといった印象でしたか?
今井監督:今回、W主題歌として2曲頂きました。まずはじめにシナリオを送らせて頂いたのですが、桜井さんは最初に読んだ時のファーストインプレッションですでに曲を書いてくれていたんです。打ち合わせに初めて行った時に、それを聞かせてくれたんですがボロボロ泣けてしまって…「あぁすごくいい曲だなぁ」と。それが「君と重ねたモノローグ」という曲でした。
エンディング曲ですが、最後に子供たちに元気に笑って映画館を出て行って欲しいという気持ちがあって、その思いを桜井さんに伝えていました。それで頂いたのが「Birthday」でした。聞いた時は「なんて素晴らしい曲なんだろう」「本当にぴったりだな」と。最初に曲を聞いた時と、本編を全部見終わったあとに聞いた時と、違う気持ちになるような曲で…すごく作品のストーリーを理解してくれていると感じました。
――最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
今井監督:今回の作品は、お子さんにも楽しんでもらって色々考えてもらいたいですし、子育てを頑張っているお父さんお母さんたちにも見てもらいたいです。
さらに、みなさんの身近にいる犬や猫などの動物にも歴史があって今に繋がっているという仕掛けもちょくちょく入れています。より多くの人に是非見て頂きたいです。
――本日はありがとうございました!
※今井監督の作品への思いやこだわり、ジルを演じた木村拓哉との思い出は?前編はこちら
【ストーリー】
のび太が恐竜博の化石発掘体験で見つけた1つの化石。絶対に恐竜のたまごだ!と信じたのび太が、ドラえもんのひみつ道具“タイムふろしき”で化石を元の状態に戻すと…生まれたのは双子の恐竜!しかも、未発見の新種だった。
のび太に似てちょっと頼りないキューと、おてんばなミュー。個性の違いに苦労しながら、親のように愛情たっぷりに育てるのび太だったが、やがて2匹が現代で生きていくには限界がきてしまう。
キューとミューを元の時代に返すことを決心したのび太は、ドラえもんや仲間たちと共に6600万年前へと出発!キューやミューの仲間の恐竜たちを探す旅がはじまった。
ドラえもんのひみつ道具や恐竜たちの力も借りながら、恐竜の足跡を追って進むのび太たちが辿り着いたのは謎の島。恐竜が絶滅したとされる白亜紀で待ち受ける、キューとミュー、そしてのび太たちの運命とは―!?
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