冬コミケも開催見送り…ネット上では“エア”企画の動きも 同人誌専門の印刷会社からは“リアル”を待ち望む声
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 始発電車から降り立った人たちが一斉に走り出す、コミックマーケットいわゆる“コミケ”恒例の「始発ダッシュ」。コミケは世界最大規模の同人誌即売会で、例年夏と冬の2回開催され、去年は合わせて約150万人が来場した。

【映像】コミケ恒例の「始発ダッシュ」

 そんなコミケに暗い影を落としているのが、新型コロナウイルスだ。コミックマーケット準備会は12日、「現状求められている新型コロナウイルス感染症対策を講じたとしても、問題やリスクが諸々生じる恐れもあり、参加者の皆さんに満足いただけない開催となってしまうことが懸念されます」として、今年冬に予定していた「コミックマーケット99」の開催見送りを発表した。

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 5月に予定されていた「コミックマーケット98」はすでに見送られたため、これで今年のイベントはすべてなくなったことになる。ネット上には、「コミケ参加を仕事のモチベーションにしていたからショック」「生きていく希望を失いました」などと悲しみの声が寄せられている。

 中止で影響を受けているのはファンだけではない。同人誌の印刷を数多く手掛ける、印刷会社「しまや出版」の小早川真樹社長。話を聞くと、「同人誌専門の印刷会社でやってきて、同人誌の売上の比率が99%。前年比で毎月50%平均の売り上げダウン」だという。

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 一方で、コロナ禍ならではの新たな動きも。それが、イベント予定日にオンライン上で作品を公開したり参加者が交流を図るなどする、「エア◯◯」という企画だ。しまや出版も、「エア◯◯」のひとつ「エアコミケ」に参加したという。

 「リアルなコミケの時と同じようにスペースづくり。例えば、実際に本を売るようなスペースを作るポップ等をお客様に本と一緒に同封していたりとか、実際のイベントではないがイベントの雰囲気を味わってもらおうということをやったりしている」(同)

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 しかし、小早川社長は、同人誌業界はリアルなやりとりがあってこそ盛り上がるため、一日も早くリアルなコミケが開催できる日が来ることを祈っているという。

 「同人誌を楽しんでいる方というのは、今まではSNSでしか繋がってなかったのが、リアルのイベント会場で本を見たりコミュニケーションとることで楽しんでいるという独特な文化があるので、何とかリアルなイベントができるようになってほしいと思う」(同)

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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