山口県の村岡知事は17日、新たに判明した新型コロナウイルス陽性者3人のうち、2人の感染ルートについて次のように説明した。
「この2名については行動歴を調査した結果、YouTuberの方でユーザー名『へずまりゅう』氏を介しての感染が疑われる。へずまりゅう氏は7月15日に愛知県岡崎市の保健所で陽性が判明した」
村岡知事が名前をあげた「へずまりゅう」氏は、スーパーで会計前の魚の切り身を食べ、窃盗の疑いで逮捕された男だ。実は逮捕後にネット上で話題になっていたのが、このへずまりゅう氏の“新型コロナ感染疑惑”だった。
愛知県の岡崎市は15日、20代の男性の感染について発表。男性は6月29日から今月11日まで、東京・千葉・静岡・山口などに滞在していたという。この行動歴が、へずまりゅう氏自身がSNS上で発信していた行動とあてはまる部分があったため、「岡崎市で感染が判明した男性はへずまりゅう氏ではないか」と推測する動きが広まっていた。
「報道等によると、山口に来る前に東京で高熱を出していたという情報がある。事実はわからないが、もし熱が出ていたとすると、自分の行動からしても新型コロナウイルスに感染しているという可能性についての認識はあったのではないか。だとすれば、山口県に限らず各地に行って人を集めたり、一方的に接触をすることはとても信じられないし、いったいなんてことをしてくれるんだという思い」と、新たなクラスター源ともなり得る行動に対して憤りをあらわにした村岡知事。
個人を特定できる形で情報を公開し注意を呼び掛けるという極めて異例の判断には、早い段階で感染拡大を食い止めなければならないという知事の強い思いがあったようだ。
「この場所で特に感染のリスク、本人が人を集め一方的に接触をしている可能性があるので、心当たりのある方はぜひ保健所等に相談をしていただきたい。改めて県民の皆さんにお願いだが、東京・関西圏中心に全国的に感染が拡大している。感染拡大している地域への移動を予定されている方については、移動先の地域が提供している情報も確認をして、3密を避ける、感染対策をとられていない場所の利用は避けるなど慎重に行動していただきたい。日ごろからマスクを着用するなどしっかりとした感染予防対策に努めてほしい」(村岡知事)
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