藤井聡太棋聖の“相棒”お茶へのこだわり「自分で買う時は3本ぐらい種類を分けて。味変ですかね」とニッコリ
【映像】ABEMAでみる

 「初手お茶」。今の時代でなければ、将棋の棋士がそんなところで注目を集めることもなかったかもしれない。史上最年少でタイトルを獲得した藤井聡太棋聖(18)が、対局開始後、自分の初手の前に必ずお茶を一口飲むことから「初手お茶」として知られるようになったものだ。戦闘開始の合図を自分に送るのがお茶なら、対局の合間にも喉を潤し、長時間の対局ともなれば、ホッと一息入れることもできる大事な“相棒”。そのこだわりを聞いてみた。

▶中継:藤井聡太棋聖 対 丸山忠久九段 竜王戦決勝T

 藤井棋聖が対局中に口にする飲み物と言えば、お茶、コーヒー。タイトル戦の「おやつ」タイムでジュースを飲むことはあるが、普段の公式戦ではあまり見かけない。「コーヒーは、以前から飲んでいましたかね。お茶だけでも困らないんですが(笑)」。ルーティンとなっているのはお茶で、「初手コーヒー」ということはない。

 お茶であれば、係りの人に頼めば持ってきてもらうこともできるが、藤井棋聖は持参することも珍しくない。「自分で買う時は3本ぐらい、種類を分けて買います。味変ですかね。同じお茶で2リットルのペットボトルを1本、という人も多いですが、自分は500ミリリットルを3本ぐらいですかね」と、異なる種類のお茶を揃える。ペットボトルは、ラベルが剥がされていることが多く、どのメーカーで、どの商品か定かではないが、色を見るだけでも違いはわかる。細かくチェックしていけば、対局相手や持ち時間などで傾向が出てくるかもしれない。

 せっかくなので、毎回注目を集める「将棋めし」についても聞いてみた。ファンの間では高級旅館・ホテルなどで行われるタイトル戦ではなく、通い慣れた関西の将棋会館では「1000円以上のものを頼まないのでは」という、“1000円ルール”なるものがうわさされたことがある。本人は「うーん…。確かにお寿司とか頼んだことはないですね」とポツリ。寿司、うなぎなど、数千円する高級ランチという棋士もいるが、ここで勝負の一手は放たないらしい。

 では、食事の選び方は?「前例を参考にしています。(モバイル)中継とかでも書いてあるので、それは見ていますね。対局の時は、メニューになかなか目を通さないので」。どうやら事前研究が活きていた模様。自分だけでなく、他の棋士の選んだメニューを参考にし、次の対局時に注文する。こうすれば何店分ものメニューがある中で、毎回迷うこともない。棋士ともなれば、棋譜のチェックは欠かせないもの。どうやら藤井棋聖が棋譜確認をする際には、同時に将棋めし確認も済ませているようだ。

ABEMA/将棋チャンネルより)

第33期 竜王戦 決勝トーナメント 藤井聡太棋聖 対 丸山忠久九段
第33期 竜王戦 決勝トーナメント 藤井聡太棋聖 対 丸山忠久九段