将棋女流棋士のリモートな大学ライフ WEB授業&テストなしで連日の「レポート地獄」
【映像】ABEMAでみる

 新型コロナウイルス感染拡大は、様々なところに影響を及ぼしているが、将棋の女流棋士にとっても想定外の形で負担がかかっていた。将棋の武富礼衣女流初段(21)は立命館大学に通う女子大生でもある。女流棋士として対局、普及活動に精を出しつつ学業との両立もはかっているが、最近では「レポート地獄」に陥ったという。「久しぶりに病みそうになりました」と苦笑いしながら、その理由を明かした。

▶動画:武富礼衣女流初段「病みそうになる」レポートの日々(8時間ごろ~)

 武富女流初段が、病みそうな日々を明かしたのは7月24日、竜王戦決勝トーナメントを中継していたABEMAに生出演した時のこと。ABEMAの中継では、主に食事休憩時に解説・聞き手の一日、1週間の過ごし方などを紹介して、ファンを楽しませるのが恒例となっている。

 武富女流初段が紹介した1週間は、4日が将棋関連の活動だったが、ど真ん中の3日間に書かれていたのは全て「レポート地獄」。これは将棋ではなく、大学についてのものだった。「コロナウイルスの影響で、前期が完全にWEB授業だったんで、おうちで受けていたんです。テストが実施できないかわりに、全部レポートになったんですよ」と、大量のレポートが課題に出たと説明。10個近いレポートの締め切りが、ほぼ重なっていたこともあり、この“地獄の3日間”が訪れたという。提出を求められてから締め切りまで「1週間くらいしか猶予がなくて…」と、事前準備も難しかったことも語った。

 対局でも孤独な棋士、女流棋士だが、大学ライフでも孤独なことが増えているようで「1月下旬くらいから大学の友達には会っていないです。レポートをするのも1人だし、体育座りで部屋の片隅でぼーっとしてましたね」と、膝を抱える日々でもあったという。

 最近の将棋界では、最年少でのタイトルホルダーとなった藤井聡太棋聖(18)が高校卒業後に大学進学しないことを明かし話題になったが、この日の対戦相手だった丸山忠久九段(49)は早稲田大学卒業している。将棋も大学も、平和な日常があってのものだけに、一日も早い収束が待たれるところだ。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

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