「明日巨大地震が起きるみたいです」
きのうから今朝にかけて、Twitterのトレンドに入った「巨大地震」。きっかけは、「天からの預言」を聞いたとする1人の女性がその内容を語る1本の動画だった。
「8月21日の午前5時16分に関東で巨大地震が起こり、津波が押し寄せる」。今日の朝に巨大地震が起きるという警告。この情報について、不安になった人や自分は信じないという人など様々な反応が寄せられたことで、SNSで広く拡散されていった。
ネット上を少し騒がせた“天の預言”。結果はというと、今日の朝に巨大地震が起きることはなかった。
「デマ」や「フェイクニュース」の言葉が大きく注目されるいま、こうした情報の発信に問題はないのか。菊地幸夫弁護士に聞いた。
「誰が見ても『こんなの信じる人いないよ』という程度の価値しかない情報であれば、犯罪までにはならないと思う。しかし、ある程度の人はそれを信用するかもしれない、動揺するかもしれないという内容で、例えば気象庁に問い合わせがいく、役所とか消防署に『避難場所はどこか』という問い合わせがいくような騒ぎになると、業務妨害罪になり得る」
日付と場所を特定した具体的な発信になるとどうなのか。
「時間やエリアを特定するとなると、情報の信憑性を高める効果がある。広く東日本のどこか、日本のどこかであれば『これは怪しいな』ということになるかもしれないが、ある程度エリアを特定して時間もこれくらいということになると、『何か根拠があるんじゃないか』と目にした人に抱かせることになると思う。余計そういうような信憑性が疑われるような情報を不用意に流すというのは危険」
では、拡散した人が罪に問われる可能性もあるのか。
「可能性はある。大元が業務妨害罪であるとすると、拡散する人はその影響力に促進力をより与えることになる」
なお、気象庁のHPでは地震の予知について日時と場所を特定するのは難しく、そういった情報は「デマである」として、「日本は地震国であり、地震が起こらない場所はないと言っても過言ではありません。日ごろから地震に対する備えをお願いいたします」とコメントしている。
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