「誤解はマスコミの責任も。ダウンロードは思ったよりも順調」接触確認アプリCOCOA責任者の平将明内閣府副大臣に聞く
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 感染防止対策の一環として6月に導入された、新型コロナウイルス感染者との接触を確認するアプリ「COCOA」。千葉県ではCOCOAがきっかけで感染者が確認されるなど、成果も上がってきている。

・【映像】接触確認アプリ 責任者の副大臣に聞く

「誤解はマスコミの責任も。ダウンロードは思ったよりも順調」接触確認アプリCOCOA責任者の平将明内閣府副大臣に聞く

 登録者が増えれば増えるほど効果が上がるこのCOCOA。しかしリリースから2カ月、ダウンロード数は「オックスフォード大学の研究で60%の普及率ですぐに隔離をすれば、ロックダウンは不要だ」と19日に西村経済再生担当大臣が説明した「60%」には程遠い、約20%にとどまっている。また、リリース後に判明した感染者4万人以上のうち、COCOAに登録していたのはわずか386件だった。 

 政府は今月から著名人がダウンロードを呼びかけるCMを流すなど、ダウンロード増に取り組んでいるが、その行方は…。24日の『ABEMA Prime』には、開発の頭指揮を執った平将明・内閣府副大臣に話を聞いた。

「誤解はマスコミの責任も。ダウンロードは思ったよりも順調」接触確認アプリCOCOA責任者の平将明内閣府副大臣に聞く

  まず、ダウンロード数で苦戦が伝えられるCOCOAだが、平氏は「1400万くらいダウンロードされているので、思ったよりも順調に行っていると思う。“なんで政府が出すアプリでバグがあるのか”という批判もいっぱい受けるが、アプリなのでもちろんバグは出る。そこは直しつつだ。濃厚接触者だという通知が来た場合、希望すればPCR検査が希受けられるようになったので、これから伸びると思う。自衛隊などはもちろん、職場やイベント、撮影の現場、スポーツなど、みんながCOCOAを入れた方がリスクはコントロールできる」との認識を示す。

 ダウンロードにあたって心理的なハードルになっているのが、セキュリティの面での懸念のようだ。「BlackDiamond」のリーダー・あおちゃんぺは「TikTokが情報を抜いている、という話ではないが、周りの子たちは“国に情報を管理されそうだから”と言っている。みんなが試して安全が確認されたら入れようと思っている」と話す。

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 すると平氏は「良いところを突いている。接触確認アプリは各国で開発されているが、最もプライバシーに配慮しているのが日本とドイツだ。COCOAの場合、個人情報保護法でいうところの”個人情報”は何一つとして取っていない。ダウンロードしてもらえば分かるが、名前を入れることも、携帯電話の番号を入れることもない。“毎回ログインしなくてはいけないから、使い勝手が悪いな。”と思うかもしれないが、それもワンクリックのAmazonとは違い、情報を取っていないからだ。GPS情報も取らないので、Bluetoothを使っている。アプリを入れ、Bluetooth機能をオンにしている人同士が1m以内の距離に15分以上いると、登録される。このデータが過去2週間分溜まり、そのうちの誰かが陽性になると、通知が来る仕組みになっている」と説明。

 「こんなにも誤解が広がっているのは、マスコミの責任が大きいと思う。COCOAのことを取り上げていただけるのはありがたいが、必ず最後に“プライバシーに対する懸念も…”とした後、“近隣諸国では…”と、日本とはフィロソフィーも個人情報の扱いも違う韓国や中国の事例を持ち出す。韓国はGPSの情報やクレジットカード利用歴も取っているし、中国に至っては街角の監視カメラで顔を認証するなどして封じ込めていることからもわかるように、もっと色々な情報を取っている。日本はそういうことは一切やっていない。ここの誤解を解いていくのが大変だ。確かに徹底させるためには中国方式が一番いいが、それでは民主主義でも自由主義でもない。私自身、そんな社会になるのは真っ平ごめんだから、プライバシーの配慮に舵を切り、国民の皆さんの自主性に任せた。ダウンロードするのも任意なので、“入れたい人だけ入れて下さい”というスタンスだし、自分が陽性であることが判明した場合、COCOAに通知番号を入れることになるが、それも入れるかどうかは任意だ。だから国家が皆さんの情報を勝手に取るようなものではないし、機能を強化していくことも信義則に反するので難しいと思う」。

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 他方、位置情報や個人を識別できる情報を取得しないがゆえに、どこでだれと接触したかが分からないという側面も持つ。また、「通知番号」とは保健所が感染者に対して発行する、厚労省の感染者管理支援システム「HER-SYS(ハーシス)」の番号だが、これも本人が登録をしない場合、あるいは登録までにタイムラグがあった場合、その間に他の人にうつしてしまっているという可能性もある。

 平氏は「日本は国民の情報を政府が吸い上げ、統治に使おうということ全くしてこなかった国だ。だからこそ今回の対応も難しかった。このHER-SYSに自治体が乗っかってきてくれれば問題はないが、東京や神奈川、大阪などは自前でシステムを構築しているので、これと繋がなければならない。現状ではかなり解消されてきているが、ここが繋がっていなければ手入力になるため、タイムラグが起きてしまっていた」と説明。「台湾ではオードリー・タン大臣がマスクを配給し、どこの薬局で受け取れるかを見える化した。あれは保険証にICチップが入っているからできたことだ。また、アメリカで給付金が迅速に振り込まれたのも、政府が国民の銀行口座を知っているからだ。日本の場合、“何となく怖いから”ということでICチップが入ったマイナンバーカード普及率は14、15%止まり。口座についても確定申告している人以外、政府は知らない」と説明した。

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 また、5月に大阪で始まった「大阪コロナ追跡システム」(5月29日~)では、感染者が出た場合に注意喚起メールを配信する。施設・イベントに配布されたQRコードの読み込み件数は126万3426件、登録店舗は24日0時時点で2万8909件となっている。今月17日からはポイントサービス「大阪マイル」が10マイル貯まると抽選に参加することができ、第1回特典は吉本興業の提供だという。

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 こうしたダウンロードや参加のための仕掛けについて平氏は「このような都道府県のサービスは保健当局・保健所が後で追跡しやすいようになっているので、COCOAを連携させることによってリスク管理がさらに精緻にできる。COCOAについてもホテルで割引が得られるというような動きが出て来ている。そういった意味では広がっていくとは思うが、CMも“政府広報”と入った瞬間見ないように、政府が作るとダサい。本来、インターフェイスのところとかエクスペリエンスのところは民間がやった方がいいと思う。LINEとかPayPayとかニコ生に入れたりいった方法もあるかもしれない」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

「思ったよりも順調」接触確認アプリ責任者の平副大臣に聞く
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