「えっ…タップしたの?」レフェリーが確認する“珍決着”に選手も困惑 「ぼんやり終わった」の声も
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 9月11日に配信されたONE Championshipタイ大会「ONE:A NEW BREED II」において、 レフェリーがタップに気づかないという珍事が発生。突然、技が解かれたことを受け、タップしたと思われる選手にタップの有無を確認した後、ゴングが鳴らされるという不思議な展開に選手はもちろん視聴者にも戸惑いが広がった。

【映像】“珍決着”の瞬間

 問題のシーンは、アブ・ムスリム・アリカノフ(ロシア)とパスカル・ジャアスキウィス(タイ)の総合格闘技ルールでの一戦で起こった。アリカノフは、ロシア・ダゲスタン共和国出身。あのUFC世界王者であるハビブ・ヌルマゴメドフなどの強豪を輩出する「格闘民族の国」として注目されている地域の出身選手である。

 そんな期待に応えるように開始30秒、アリカノフがジャアスキウィスのローをキャッチし、シングルレッグからテイクダウンに成功するとネット上には「フィジカルやべえ」「背筋すげえ」といった驚きの反応が上がる。

 さらにマウントから首固めに移行して「これで決まるか」と思われたが、その後の展開が見られない。スタンドでの攻防から2度目のテイクダウンを奪ったアリカノフだったが、やはり、その後が続かない。そんなアリカノフにABEMAで解説を務めた大沢ケンジが「あれ? この選手、じつはタックル以外にないかも…」と漏らした。

 そんな大沢の予想は的中する。2ラウンドに入り、再びアリカノフの高速タックルが炸裂するも、その後の動きが見られない…。一方、簡単にテイクダウンをとられ続けるジャアスキウィスに、ゲスト解説の鈴木博昭から「組技を練習していないのかな? というくらい出来てないですね」と厳しい指摘が入った。

 テイクダウンから攻め手を欠く「塩漬け」の展開に視聴者もイライラを隠せない様子。戦前の期待が高かっただけに「タックルしかできない男とタックルを切れない男」「練習してこい」とやや辛辣な言葉が飛び交う事態に。

「えっ…タップしたの?」レフェリーが確認する“珍決着”に選手も困惑 「ぼんやり終わった」の声も
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 しかし、アリカノフには秘策があった。上になった体勢から奇襲攻撃のような高速ヒールホールド。これが見事に決まると、ジャアスキウィスがローリングしながらもがき苦しんだ。と、次の瞬間、がっちりとアキレス腱を極めていたはずのアリカノフが突然、ワザを解いた。「いったい何が!?」微妙な空気に実況席も「どうしたんですかね…」「タップのようです」「全然わかんなかったですね」と困惑の様子だ。

 リングに座り込んでいるジャアスキウィスに対して、レフェリーが「本当にタップしたの?」と“異例”ともいえる本人確認を行った後、試合終了のゴングが鳴らされた。レフェリーもタップに気づかないという、あまりにも珍しい幕切れである。

 フィニッシュ・シーンをスローで確認すると、極められたジャアスキウィスが確かに軽く“ポン”と1度、アリカノフの背中を控えめにタップしている様子が確認できた。とはいえ、じつに分かり難いタップアウトの意思表示に対して「ぼんやり終わったw」「それタップなの?」「タップの練習をしよう」など、困惑の声が一転、ツッコミの声に…。

 そんな最近ではあまり目にしない決まり手に、解説を務めた大沢が「昔の総合格闘技を見ているかのような…足首がブチブチいってましたね」と話せば、鈴木も「(修斗の)朝日昇選手を彷彿とさせる足関でした」とコメント。さらにファンからも「20年前に戻った気分」「UWFかよ」「高田級のヒールホールド」など、懐かしい極め技を懐かしむ声が寄せられていた。

【映像】レフェリーすら気づかない“珍決着”の瞬間
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