モデル雀士として注目された1年目は、緊張から手痛い計算ミス、過呼吸によって苦悶の表情を浮かべるなど、多くの経験を積んだKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)。しかしそれらを糧に、Mリーグのオフ期間では「麻雀最強戦2020 最強の女流プロニュースター決戦」で優勝するなど、麻雀の技量に加えて自分が課題としているメンタルも成長、充実の2期目を迎えようとしている。
-昨年は対局を重ねるごとにスケールアップ。
岡田紗佳(以下、岡田)
最初は緊張で地に足がついていませんでしたが、セミファイナルになってようやく堂々と打てる感じがしました。ファイナルを経験したのは大きかった。レギュラーシーズンは90試合あって、挽回するチャンスはあるので、そう考えると気持ちが楽になると思います。
-入場シーンも話題になった モデル歩きで堂々と。
岡田
最初は毎日吐きそうなところから、少しずつ慣れていきました。
-2020シーズンに向けての準備で実践していることは。
岡田
たくさん麻雀を打っています。対戦相手についてですが、1年間打ってみて、たぶん来年とはまた変えてくる人も多いと思いますし、「この選手だからこう対応する」というのはまだ考えていません。メンタル面が課題でしたが、だいぶ良くなってきています。
-今年、一番注目されるのはサクラナイツ。
岡田
今年、唯一の新Mリーガーが入って、注目してもらえると思うので、それは嬉しいです。堀さん(堀慎吾・協会)は自信家で、評価も高い選手なのですが、個人としては一度ボコボコにされて、洗礼を浴びてほしいなと(笑)。
-改めて、今期への手応えは?
岡田
経験が少ないうちからMリーグで戦えるというのが、私にとって本当に良い環境だと思います。麻雀で強くなるために難しいのは、常識を壊すこと。1年目より間違いなく良い成績で終えられると思います。
-最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
岡田
個人としては「成長を見てほしい」。私と一緒にもっとみなさんが麻雀を楽しめるようになるといいと思います。(優勝した)最強戦に出たときは、全然緊張しなかったんですよ。精神的に成長できたと思います。藤崎さんが「麻雀プロにとって一番大事なのは雀力ではなく精神力だ」ということを言っていて、それを私は大事にしています。今年の目標は優勝、それも、たくさんの人に見てもらえてこその麻雀プロだと思うので、頑張ります。
昨シーズンで最も成長したのは岡田と考えるファンも多いことだろう。新たなチームメイト堀に対しても「洗礼を浴びてほしい」とジョークが飛び出し、昨シーズン後半からみられた、入場時のランウェイを堂々と歩くほどの余裕も感じられる。2年目の飛躍へ向けて、モデル雀士が観るものを魅了する。
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。