伊藤健太郎容疑者、なぜ事故後に適切な対応できず? 臨床心理士「事故の瞬間は自分が抱きやすい判断パターンや感覚が出る」
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 30日午前9時過ぎ、留置先の東京湾岸署から送検された伊藤健太郎容疑者。カメラのフラッシュに照らされた姿はうつむいており、マスクと前髪で表情まではわからない。

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 今回の伊藤容疑者の逮捕を受け、出演が決まっていたテレビ番組などが対応に追われている。出演シーンのカットや出演の取りやめ、オンデマンド放送の配信停止など、多くの出演番組に影響が出始めている。

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 ドラマや映画、バラエティ番組、さらにCMなど、人気であればあるほど幅広い業界を巻き込むことになる芸能人の不祥事。過去の様々な事例を伊藤容疑者も見てきたはず。それにも関わらず、その場で適切な対応を取れないのはどうしてなのか。事故を起こしてしまった当事者の心理状況について、明星大学准教授で臨床心理士の藤井靖氏に聞いた。

 伊藤容疑者は乗用車で2人乗りのバイクに衝突した後、その場から立ち去った疑いがもたれている。取り調べに対して「気が動転した」「パニックになった」と供述しているという。

 「瞬時の判断で、もちろん後から考えれば『こうすればよかった』『あの可能性もあった』『こういう見方もできた』と言うことができる。事故を起こした瞬間は一瞬の感覚になるので、自分が抱きやすい判断のパターンや感覚が一義的に来る。普段から自己中心的な運転に対する感覚を持っていたり、何か起こった時に『自分よりも相手の方が悪いんだ』と思ったり、感情的になって『なんでこんなことがおきるんだ』と状況や自分に対する怒りみたいなものが優先されてしまって、『救護しなきゃ』『停まって事故処理しなきゃ』という発想にならなかった可能性がある」(藤井氏)

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 藤井氏は、普段の運転に対する考え方が、事故を起こした時の心理にもつながると指摘。車の運転中は心も体も普段とは違う心理状態となるため、普段から客観的に自分自身を分析しておくことが大切だという。

 「1人で運転している状況が多い人は、日ごろから自分の運転でどこが危険なのか。実際、事故を起こすというのは、何回かのエラーがたくさんある中の1回が事故に結びついたというだけなので、普段からその要素があることが多い。車内車外両方映せるレコーダーを取り付けて、録画したものを見返すとか、誰かと一緒に見て自分の運転大丈夫かということを振り返ってみる。実際に事故防止やパニックになってしまった時の対処をきちんとするということを考えたら、やっぱり1人で運転しない。同乗者がいた時に声かけてくれる人がいることが大事」

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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