11月22日のノア・横浜武道館大会で行われるGHCタッグ王座戦が波乱含みの展開になってきた。予想外の面々による“代理戦争”だ。
タイトルマッチで王者組・杉浦軍の杉浦貴&桜庭和志に挑むのは丸藤正道&船木誠勝。ユニット「M's Alliance」からの挑戦だ。杉浦と船木は異色かつ新鮮なマッチアップ。11月8日の後楽園ホール大会では、前哨戦として8人タッグマッチが行われた。杉浦軍は杉浦&桜庭&ケンドー・カシン&NOSAWA論外。丸藤は大原はじめ、YO-HEY、吉岡世起と組んでの登場だ。
試合のポイントは当然、杉浦&桜庭と丸藤の攻防。杉浦と丸藤が先発で登場すると、杉浦がエルボー、丸藤がチョップで激しい打ち合い。カシンが絶妙にかき乱す中、桜庭がリングインするとやはり丸藤が絡んでいく。今度はチョップの打ち合いだ。顔をしかめながらも意地で返していった桜庭は、隙を突いてスリーパー。真・虎王を切り返しての腕十字も。
最後は杉浦がオリンピック予選スラムで大原をフォール。だが、王座戦に向けての“争い”はこれでは終わらなかった。
試合後、会場スクリーンに登場したのは“黒のカリスマ”蝶野正洋。このところ杉浦が「I am チョーノ!」の決め台詞とポーズを使っている(潮崎豪の「I am NOAH」、丸藤の「I am REAL NOAH」を意識して)中でのサプライズだ。
まずはノア20周年を祝福した蝶野は、丸藤に「(M's Allianceの中心である)武藤敬司は信用してはいけない」と忠告。さらに潮崎には「I amは蝶野だけです」。杉浦にもクギを刺すと、杉浦軍の「最高顧問」就任を宣言した。蝶野は11.22横浜武道館大会への来場も予告。タイトルマッチではセコンドにつくということだろうか。
「聞いてないんだけど」と困惑する杉浦だったが「勝っても負けても“ガッデム”はやろう」と蝶野来場への意気込みも。これに対し丸藤は、インタビュースペースでスマホを取り出し電話をかける。相手はM's Allianceのメンバーである、同じイニシャルMの松井珠理奈だ。
「向こうが蝶野正洋なら。だいたいマサヒロでMじゃないのか」とクレームを入れつつ、丸藤は珠理奈に「一緒に入場して華を添えてほしい」と依頼。珠理奈も「嬉しい! M's Allianceで何かやりたかったんです」と快諾した。11.22横浜武道館大会では、丸藤正道&船木誠勝とともに珠理奈が入場することになった。
「最高顧問」vs「一緒に入場」。これはセコンドを務める可能性も大。もしセコンド同士が対峙すると「蝶野正洋vs松井珠理奈」ということになる。珠理奈もドラマ『豆腐プロレス』のレスラー役(ハリウッドJURINA)でプロレスの練習に取り組み、実際にリングで試合をしたことも。
場外乱闘など荒れた展開になれば、この2人がバトルを繰り広げることもあるのか…ノアはいつ何時、常に急展開である。