11月22日のノア・横浜武道館大会では「まさか」の光景が連発することとなった。
この日のセミファイナルで組まれたのは、GHCタッグ選手権。王者組・杉浦貴&桜庭和志の「杉浦軍」に挑んだのは丸藤正道と船木誠勝の異色タッグ。2人は武藤敬司を筆頭にイニシャルがMの選手を集めたユニット「M's Alliance」のメンバーだ。
試合を前に、杉浦軍の「最高顧問」として蝶野正洋が来場を予告。ならばと丸藤はM'sメンバーでもある松井珠理奈に「一緒に入場してほしい」と依頼。ノアの中継でゲストに登場することが多い珠理奈は二つ返事で引き受けた。
試合当日、丸藤と船木が珠理奈の先導で入場すれば、杉浦軍の先頭は蝶野。それぞれがリング上でもポーズを決める。その後、珠理奈は武藤とともに実況席へ。が、これが蝶野には気に入らなかったらしい。
試合は桜庭が丸藤からギブアップ勝ち。するとリングインした蝶野が「プロレスファンなら勝った方を応援しろ」と珠理奈に迫る。杉浦軍入りの勧誘だ。
いったんは蝶野と握手した珠理奈。しかし武藤の耳打ちを受けると、蝶野に張り手を一発叩き込んでリングを降りる。
珠理奈はかつてドラマ『豆腐プロレス』でカリスマレスラー“ハリウッドJURINA”を演じ、実際にリングで試合をしたことも。蝶野への一発をインタビュースペースで振り返るうち
「もし闘うなら準備を」というコメントも飛び出した。
これに武藤もノリノリで「一番盛り上がるのはW松井対決だよ。因縁の対決」と、かつて珠理奈と同じSKE48のメンバーだった松井玲奈の名前を出す。
「確かにライバルでしたけど」と苦笑する珠理奈だったが「プロレスは怖いと思われがちですけど、女性にももっと広めたい」、「お役に立てれば」とリング復帰についてはまんざらでもなさそう。
丸藤はこの展開に「ノアよりも自主興行がいいんじゃないか」とさっそく具体化を考え始めた。もちろんまだまだアイディア段階だが、武藤、丸藤、船木、宮本裕向に望月成晃というトップレスラーとともに珠理奈がプロレスを行う可能性が出てきたことは確か。今後、さらなる夢の展開が見られるかもしれない。