BACKSTAGE TALK #3 TOFU
AbemaMix出演の合間に、HIPHOPライター 渡辺志保氏がアーティストにインタビューを実施!
ココでしか聞けないBACKSTAGE TALKをお届けします!
ー「ラップスタア誕生」、ずっと見ていました。すごいね、米小僧!
TOFU:はい、毎日地元で米を運んで、パッケージして、いろんな飲食店に運んでいます(笑)。
ーでも、「ラップスタア誕生」で、ベスト8まで残ったわけじゃないですか。率直にどんな気持ちですか?反響もすごいんじゃない?
TOFU:いろんな人にみんな知ってもらえて嬉しいのはもちろんなんですが、それで「よっしゃ」と思うだけじゃなくて、これから俺のことをもっとどんどん知ってほしいと思ってます。反響はすごいです。番組の影響力の大きさを感じていますね。自分が出演した回が放送された次の日、朝起きたらインスタのフォロワーがバーっと増えていて。僕の曲を聴いてくれる人もむっちゃ多くなったし、嬉しいですね。
ー和歌山の出身ということですが、地元のシーンはどんな感じなんですか?
TOFU:僕が知らないだけかもしれないですけど、ラップをやってる若い子はいないも同然で、シーン的には盛り上がってないし、クラブとかもない。自分がもっと大きくなってから、そういうところに対する盛り上がりもサポートしていけたらなと思っています。
ー今、18歳ということですが、もともとラップを始めたきっかけは何だったんですか?
TOFU:地元の和歌山駅でサイファーをやってるという情報をTwitterで知って、そこに一回遊びに行ったんです。16歳、高一の時ですね。それを主宰していたのが、もともとラッパーとしても活動していて、今はプロデュースを担当してくれているホムンクルスさんで。ホムンクルスさんも地元の和歌山を盛り上げたいと言っていて、だんだん「うちにレコーディングに来なよ」って誘ってくれて。それがきっかけでしたね。
ー「ラップスタア」の中でも触れていましたが、アトランタのラッパーにインスパイアされていると言っていたのが印象的でした。アトランタのラッパーたちの、どんなところが魅力的だと思いますか?
TOFU:日本でヒップホップやってる人たちは、真面目に音楽をやってる人が多いじゃないですか。何だか、あんまり面白くないなと思っていて。向こうだと、英語の訛りが強いのをそのままラップにしてるし、曲の被せとかも面白い。最初、ミゴスの被せにやられて「めっちゃ面白いな」って。そういうところに惹かれます。おもしろかっこいいみたいなスタイルですよね。リル・ベイビーやリル・キードが好きですね。今のアトランタのサウンドをやっている人たちに惹かれます。
ー現在、海外のリスナーやアーティストから反応をもらうことなどもありますか?
TOFU:お父さんの知り合いで、アトランタに住んでいるAkiさん(註:アトランタを拠点に活動しているカルチャージャーナリスト、Aki Ikejiri)に、今日も着けているバンダナのデザイナーであるファニさんを紹介してもらって。で、ファニさんからもアトランタの若いラッパーのXOCを紹介してもらったんです。インスタでメッセージを送り合って、1stアルバムにも入ってもらいました。海外との繋がりは、どんどん広げていきたいなと思っています。
ー1stアルバム『The Legend Of TOFU』も、TOFUさんのスタイルが確立されていて聴き応えがありました。デビュー時から「レジェンド」と自称しているところもヤバいなと思って。
TOFU:タイトルはゲームの「レジェンドオブリング」に掛けていて。最初、洞窟に入っていくイントロから始まって、そこからいろんな道を通って旅をする、というテーマで作りました。アルバムの構成を結構考えて、頭からケツまで通して聴ける作品にしたいなと思ったんです。
ーデビュー・アルバムの制作と「ラップスタア」のチャレンジ期間が同時並行的に進んでいたんですよね?かなりレアな経験だったのでは?
TOFU:そうですね。「ラップスタア」に受かって「よっしゃあ」って気持ちもあるんですけど、段々、話題がなくなって注目度が落ちてくじゃないですか。それがもう見えていたんですよね。僕にとっては今後の方が大事やから、そのタイミングで作品をどんどん出していこうと計画していて。
ーアルバムを聴いていると、同じ和歌山出身のKAHOHさんを迎えた「HEART ACHE」はストレートなラブソングだし、「Tokyo」はメランコリックなヴァイブスがあって、一曲ごとのコンセプトやアイデアも面白いなと思って。
TOFU:KAHOHは中学校の同級生なんです。楽曲は、自分がそのとき強く感じていることをメモに書き込んで、そこからタイトルを選んだりしてますね。アルバムは全曲ホムンクルスさんがプロデュースを担当してくれていて、完全に二人で一緒に作ってます。ホムンクルスさんから「ここのフロウはこうした方がいい」とか、「ここは録り直しだ」って言う指示も結構ありますし、めっちゃ助かります。制作においては、ホムンクルスさんが脳みそって感じですね。
ー現在、抱いている目標はどんなものですか?
TOFU:マジで、本当にアトランタに行きたいです。すぐにでも行きたいんですけど、状況も状況なので…。日本のラッパーで、向こうの人たちと肩を並べてる人がまだいないと思うので、僕がその一人目になりたいなと思っています。
ー今後も、地元を拠点に活動していく?
TOFU:基本はずっと和歌山で制作していきたいですね。1ヶ月に1回くらいは東京に行くのもいいし、大阪は近いからすぐに行ける。和歌山は割と移動もしやすいんですよ。関西国際空港にもすぐ行けるし。
ー1stアルバムが出たばかりですが、今後のリリース予定はもう決まっていますか?
TOFU:11月にアルバムのデラックス・ヴァージョンが出る予定で、新しいMVも控えています。ライブも色んなところに呼ばれ始めていて、広島や富山、千葉にも行く予定です。ライブのスキルはもっと鍛えていきたいなと思っていて、今日もここに来る前に(バックD Jを務めた)MARZY君とリハスタでライブの練習をしてきたんです。まだまだこれからですけど、楽しみしかないですね。