将棋の竜王戦七番勝負第4局が11月27日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で2日目を迎えた。前日26日に豊島将之竜王(叡王、30)が55手目を封じ手。午前9時過ぎに開封され、挑戦者の羽生善治九段(50)の手番で再開した。ここまで2勝1敗の豊島竜王は勝てば初防衛に王手。羽生九段はタイトル100期の大記録に向けてタイに戻せるか。
【中継】注目の第4局 豊島竜王が防衛に王手か、羽生九段が巻き返しか
両者の対戦は、今回が38局目。過去は豊島竜王の19勝、羽生九段の18勝と互角だ。一般的に先手番が有利と言われる中、両者の場合は後手番が25勝12敗と大きく勝ち越すという珍しいデータが出ている。今シリーズでも第1局から3局続けて後手番が勝利している。
第4局は本来12、13日に行われる予定だったが、羽生九段が体調不良で入院したため延期に。14日に退院した羽生九段は17、20、23日と対局をこなしており、不安はないと見られている。
横歩取りの出だしで始まった本局は、序盤こそ早い進行だったが、徐々に長考合戦に。羽生九段が最長92分かけて考えると、豊島竜王も30分、40分と時間を費やし、封じ手となった55手目には55分使った。形勢は互角だが、持ち時間では羽生九段が37分リード。ただ、ここからも時間が必要な局面の連続が予想され、大きな差とは言えないほどだ。
豊島竜王は過去のタイトル5期が全て奪取でのもの。3回あった防衛戦ではいずれも失冠しており、初防衛を目指す。羽生九段は2年ぶりのタイトル戦出場で、通算タイトル100期の大記録に挑戦している。
本局の持ち時間は各8時間の2日制で、先手は豊島竜王。ABEMAはこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時の残り持ち時間】
豊島将之竜王 3時間56分(消費4時間4分) 羽生善治九段 4時間33分(消費3時間27分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)