好評とともに、多くの謎をファンに残したまま終了したTVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」(以下、リゼロ)2ndシーズンの前半クール。主人公スバルは、前半の計13話の中で6回も“死に戻り”をしたにも関わらず、聖域でぶつかった困難を打破できない状況が続いている。舞台が転換しない前半クールの中で、ついに描かれたのがスバルの死後の世界だった。エミリア役の声優・高橋李依も「ずっと演じたかった!」という“ありうべからざる今”についての思いとは――。
【動画】深まる謎をもう一度「Re:ゼロから始める異世界生活」2ndシーズン
-多くの謎を残したまま前半クールが終了、後半クールは2021年1月ですね。
高橋李依(以下、高橋)
この状態で待たされる身になるとは!(笑)収録している時は前後半の実感がなかったんですが、実際にオンエアされて、肌身で「ヤバいな……」と感じました。「来年1月なんてすぐでしょ」と思っていたんですが、この場面で終わって待たされることに「これは恐ろしいことが起きている!」と、ひとりのリゼロファンとして戦慄しましたね。
-この空白の期間、ファンはどう過ごせばいいでしょうか。
高橋
これが難しくて、私もいろいろ考えたんですよ。みなさんに一番おすすめしたい過ごし方は何かと。自分はアフレコの時に、原作を片手に持ち“あんちょこ”のように照らし合わせているので、原作を読む事をおすすめしたい気持ちもあったんですが……。原作にはアニメには描かれていないシーンやセリフもあるので、それを入れないのもアリなんじゃないかと。リゼロはアニメ単体でももちろん面白いので、まずはアニメを隅々まで満喫してほしいかもしれません。
-あえてアニメ以外からの情報を入れないという選択肢もあると。
高橋
初見って人生に1回しかないじゃないですか……。ひとまずアニメを見てから原作を読んだら、知らない会話が増えていたりして、ある意味でまた初見のような感覚にもなれる。なら、ここぞという時まで大事にとっておいて欲しいなって!もちろん原作が先だったら、初めて見る「映像」としての喜びもあります。どちらも本当に選びがたいんですが、もし今アニメオンリーなのであればそのまま知らないままでいて、2ndシーズンをしっかり見終わってから“死に戻り”をするように「あの話、わかんなかったなー」というポイントで原作を開いてもらうのをオススメしたいかな。とはいえこれに関しては、ご自身の「オタク道」と相談しあってほしいですね(笑)。
-原作で補完が必要なほど謎だらけで進んだことに不安はありましたか。
高橋
これで届いているのかなという不安は常にあって、ゆっけ氏(スバル役・小林裕介)ともよく同じような話はしていました。今はイベントの開催が難しくて、みなさんの生の反応や感情が届かないのは、こんなにも不安なんだと感じます。2ndシーズンで描かれている聖域の話は、舞台があまり変わらなかったり、長い戦いなので、みなさんがついてきてくれるかなという点については、信じたいです。信じさせてください!リゼロファンを信じたい!
-舞台が「聖域」から動かない中、エキドナによる試練ではスバルの死後「ありうべからざる今」が何度も映し出されるという大きなポイントがありました。(第37話=魔女たちの茶会)
高橋
個人的にはずっと演じたかったシーンでした。「ありうべからざる今」についてゆっけ氏は「考えたことはあるけど、あんまり考えても意味がないし、つらいからやめた」と言っていて。でも私は逆に考えましたね……。それぞれの世界線を分けて考えた上で、ひとりのエミリアとして生きていたので、考えざるを得なかったというか。やっと描いてもらえたと思っていました。
-スバルの死に対しての反応も、ケースによって様々でした。
高橋
最初に見ることになった、レムが倒れていて、スバルが剣で自分で喉を突き刺した時のエミリアとは、スバルが告白してくれた後なのもあって「一番死んじゃダメでしょ!」と思いましたね。もちろんどこでも死んじゃダメなんですけど、この状態で死なれると今後のエミリアはもう誰も信じたりできなくなっちゃうんじゃないか……っていうシーンでしたね。ここから徐々に時間を遡るんですが、ちょっとずつ気持ちも淡くなっていきましたね。
-さらに前半に戻ると、エミリアすら出てきません。
高橋
「王都って危ないところ……」ぐらいなんでしょうかね(苦笑)裏道で刺された時に、カドモンさんが駆けつけてくれていたのが、すごく素敵でした。
-その他、2ndシーズンで印象深いシーンはありましたか。
高橋
エキドナは外せませんよね。スバルがペトラからもらったハンカチに干渉したところがあるじゃないですか。あれがすごいなと……。(第34話=らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー)。スバルが嫉妬の魔女にやられることがわかっていたんだな、と思って見返すと、エキドナの本性がわかってゾクッとしました。スバルがいろいろ吐露して感情が温かくなっていくシーンだったのに、エキドナはこの後の死をリスクだとも思っていなかったのかと……。
-最後に来年1月の後半クールを待つファンにメッセージをお願いします。
高橋
この待ちの期間は、私たちにとっての試練かもしれません!ただ第1の試練は、おそらく1期が終わってからの4年間。4年間待てたみなさんなら大丈夫だと思います。1期の後の4年間を、みなさんどう過ごしていたかと思い出していただきつつ、エミリアたちと一緒に今回の試練も乗り越えましょう!
(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会
アニメ『 Re:ゼロから始める異世界生活』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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1 | 始まりの終わりと終わりの始まり | はじめての死に戻り |
2 | 再会の魔女 | 激怒するエミリア |
3 | ゼロから始まる異世界生活 | イケメンがみんなを救う |
4 | ロズワール邸の団欒 | 目覚めると双子のメイドが |
5 | 約束した朝は遠く | 目覚めて気づく死に戻り |
6 | 鎖の音 | 敵の正体はまさかのレム |
7 | ナツキ・スバルのリスタート | 崖から飛び降りリスタート |
8 | 泣いて泣き喚いて泣き止んだから | エミリアたんの膝枕 |
9 | 勇気の意味 | 鬼化して高笑いするレム |
10 | 鬼がかったやり方 | ラムを投擲するスバル |
11 | レム | 「鬼がかってますね」 |
12 | 再来の王都 | 王選候補者・フェルト |
13 | 自称騎士ナツキ・スバル | スバルを拒絶するエミリア |
14 | 絶望という病 | レムに膝枕されるスバル |
15 | 狂気の外側 | 脳が、震える震える |
16 | 豚の欲望 | 霧から覗く巨大な目玉 |
17 | 醜態の果てに | ラムにも忘れられるレム |
18 | ゼロから | 1から、いいえ、0から |
19 | 白鯨攻略戦 | 妻を愛するヴィルヘルム |
20 | ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア | ヴィルヘルムと妻の過去 |
21 | 絶望に抗う賭け | 白鯨との戦いが決着 |
22 | 怠惰一閃 | ペテルギウスを撃破…? |
23 | 悪辣なる怠惰 | 体を乗っ取られるスバル |
24 | 自称騎士と最優の騎士 | スバルとユリウス共闘 |
25 | ただそれだけの物語 | 「レムって誰のこと?」 |
26 | それぞれの誓い | 新たな魔女教大罪司祭 |
27 | 次なる場所 | “強欲”の魔女エキドナ |
28 | 待ちかねた再会 | エキドナとお茶会 |
29 | 親子 | 目覚めると現在の日本 |
30 | 踏み出した一歩 | エミリアを抱きしめる |
31 | 少女の福音 | レムと再会するラム |
32 | ユージン | 捕らえられたスバル |
33 | 命の価値 | 兎に食べつくされる… |
34 | らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー | “暴食”の魔女ダフネ |
35 | 地獄なら知っている | ペトラとデートの約束 |
36 | 死の味 | 泣きわめくベアトリス |
37 | 魔女たちの茶会 | 目覚めたらレムが… |
38 | 泣きたくなる音 | “嫉妬”の魔女サテラ |
39 | STRAIGHT BET | パックと契約破棄 |
40 | オットー・スーウェン/信じる理由 | 大きな喧嘩とキス |
41 | クウェインの石は一人じゃ上がらない | “見えざる手”アッパー |
42 | 記憶の旅路 | エミリアの過去の記憶 |
43 | 平家星の笑った日 | “虚飾”の魔女パンドラ |
44 | エリオール大森林の永久凍土 | フォルトナの最期 |
45 | 聖域の始まりと、崩壊の始まり | スバルVSロズワール |
46 | 咆哮の再会 | ラムVSロズワール |
47 | 水面に映る幸せ | 号泣するベアトリス |
48 | 血と臓物まで愛して | エルザと決着のとき |
49 | 俺を選べ | スバルを選ぶベアトリス |
50 | 月下、出鱈目なステップ | スバルとエミリアのダンス |
51 | 劇場型悪意 | おぞましすぎるシリウスの力 |
52 | 氷炎の結末 | 掛け声まで可愛らしいエミリアのバトル |
53 | ゴージャス・タイガー | ガーフィールの男気、ミミの「よしよーし」 |
54 | 都市庁舎奪還作戦 | スバル、渾身のお姫様抱っこ |
55 | 濁流 | “ゲス顔エミリア”の罵倒 |
56 | 騎士の条件 | プリシラの圧倒的火力 |
57 | 最も新しい英雄と最も古い英雄 | 心震わす大演説 |
58 | いつか好きになる人 | 反撃の狼煙が上がる! |