「GoToも自粛要請も法的根拠が曖昧。国会を開き、コロナ禍を乗り越える知恵を全員で出し合え」国民民主党・玉木代表
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 感染再拡大を続ける新型コロナウイルス。GoTo事業の運用見直し、そして営業時間の短縮要請への補償は。国民が不安を抱える中、国会は会期末を迎えようとしている。

 そんな中にあって、大規模な第3次補正予算案を訴えるのが国民民主党の玉木雄一郎代表だ。消費税を1年間5%に下げること、ひとり親世帯や事業者に対する10兆円の緊急経済対策などからなり、自民党が菅総理に提出した34兆円を上回る、総額48兆円の規模となっている。

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 加えて玉木氏が提案しているのが、「新型インフルエンザ等特措法」の改正案だ。都道府県知事による指示や命令に従わなかった場合に罰則を科す一方、協力した事業者には給付金を支給することが含まれており、立憲民主党とは意見を異にすることから、国民民主党の単独提出となる見通しだ。

「GoToも自粛要請も法的根拠が曖昧。国会を開き、コロナ禍を乗り越える知恵を全員で出し合え」国民民主党・玉木代表

 1日の『ABEMA Prime』に出演した玉木代表は「特に東京、大阪、札幌では緊急事態宣言を出す判断基準となるステージ4の瀬戸際まで来ている。そういう中にあっても、やっぱり影響を最小限に抑えながら経済は回していかなければならない。これはブレーキとアクセルを同時に踏むようなところがあるので、燃費で言えば非常に非効率だし、様々な意見もある。だからこそ、選挙を通して責任を取る政治が決断するしかない」と訴える。

 「そこの政治決断がない。国と都道府県の責任と判断、どっちがどっちかも分からないし、自治体からの要請に国が合意することと、要請を聞くことの違いも非常に曖昧だと思う。ただ、旅行に関しては出発地と目的地がある以上、現場のことが分かっている都道府県から情報をもらった上で、国が判断するしかない。それなのに、総理大臣が“都知事が言ったことに理解ができる”とだけ言うような話ではないし、逃げていると思う」。

 玉木代表は、こうしたことが起こる背景に、基準を法令で明確を定めないままに運用が行われている現状があると指摘する。

 「私はGoToトラベルについても賛成だし、延長もすればいいと思うが、今はダメだ。そして、開始・再開と停止するときの判断基準を明確にして、事業者に安心感を与えなければならない。そこは法律で明確なルールを設けるべきだ。営業自粛や外出自粛についても特措法24条を使っているが、これもものすごく曖昧な中で色んなことをお願いしている。法律に基づかないでやるのが日本の行政のいいところだと言われることもあるが、人々の移動を制限するなど、いわば人権を制約するようなことを法的な根拠もなくすべきではない。自粛警察の問題もそうだ。営業自粛は義務ではないにも関わらず、“みんなが閉めているのにお前のところは開けているじゃないか、けしからん”と同調圧力の中で私刑が加えられてしまう。そういうことが起こらないよう、政治、行政が嫌われ役を引き受けて、“こういう要件を満たしたときには強い措置を取る”と明確に定めておく方が、よほど人権を守ることになる」。

「GoToも自粛要請も法的根拠が曖昧。国会を開き、コロナ禍を乗り越える知恵を全員で出し合え」国民民主党・玉木代表

 そこで国民民主党が提案しているのが、冒頭に挙げた罰則を伴う特措法改正案だ。要請に従った場合に給付金を支給するという点では立憲民主党と合意を見たものの、指示に従わなかった場合の罰則については合意が得られなかった。「罰則といっても、例えば事業者に営業停止を命じ、それでも営業をした場合に一定の罰則等々を設けるが、それほど過度なものではない。同時に手当てもしていくという、北風政策と太陽政策だ。これをセットでやらなければ、これからは実効性を担保することが難しいと思う」とした。

「GoToも自粛要請も法的根拠が曖昧。国会を開き、コロナ禍を乗り越える知恵を全員で出し合え」国民民主党・玉木代表

 元経産官僚の宇佐美典也氏は「おっしゃる通り、国がいきなり一斉休校を要請したり、都道府県知事が独自に緊急事態宣言を出してみたりと、コロナ禍の日本政治は法律に基づかないことばかりやってきた。GoToに関しても、“感染者が出ていない”と反対されれば、止める理由がなくなってしまう状態だ」と話す。

 「そもそも日本には緊急事態法制がないので“法の統治”ではなくて“人の統治”になってしまうが、それでは民主主義としては敗北だ。ここはやはり誰かが憲法、法律に基づいた行政を提案しなければならない。しかし、それこそ立憲主義を唱える立憲民主党から出るものだと思っていたのに出なかった。今回、国民民主党が出してくれたことで、“好きだった民主党が帰ってきた”と思った。野党はこういう形で新しいことにチャレンジしたり、行政の矛盾を突いたりするような姿勢を見せてほしい。問題は、憲法の限界とどう向き合うかだ。野党は過激な案を出しておいて、国会に内閣法制局長官を呼び出して、憲法的にどこまでできるかを整理する。そして与党に“パクらせてやる”という態度で臨むことも必要なことだと思う」。

「GoToも自粛要請も法的根拠が曖昧。国会を開き、コロナ禍を乗り越える知恵を全員で出し合え」国民民主党・玉木代表

 玉木氏は「10万円の定額給付金についても、私が最初に提案して、紆余曲折はあったが実現した。とにかく困っている人や企業を助けるためには、みんなで知恵を出し合って良いものを採用し、乗り越えることが必要だ。そこで与党が野党がと言っている場合ではない。その意味でも、私は“OEM”もやるつもりだ。我々のアイデアを、最終的に自民党さんや公明党さんが取ってもいい。そのためにも私たちは国会を開いて法整備をしろと言ってきたのに、ずっと休会していた。やっと臨時国会を開いたと思ったら、第3波がやってきた。おかしいのは、“この3週間が勝負だ”と言って国民に呼びかけているのに、国会は12月5日で閉じる。せめて立法措置がとれるよう、少なくとも15日まで開けておけばいい。逆にここで政治が働かなければ我々国会議員は全員が辞職すべきだ」と強調した。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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