11月25日、アルゼンチンの至宝であるディエゴ・アルマンド・マラドーナの突然の訃報に、フットボール界は悲しみに包まれた。そんなレジェンドの死を受けて、溢れ出る気持ちを言葉にし、哀悼の意を示したお笑い芸人であるディエゴ加藤マラドーナ氏の行動に、多くの人々が感動と感謝の言葉を送っている。
「愛するディエゴ・マラドーナ」
ディエゴ加藤マラドーナ氏は26日付で自身のブログを更新。「愛するディエゴ・マラドーナ」には、マラドーナに憧れてプロサッカー選手を目指したこと、芸人になってからもマラドーナへの想いからディエゴ加藤マラドーナとして活動を開始したこと、そして念願叶って初めて会ってハグした日のことを赤裸々に綴った。
マラドーナへの感謝の気持ちとともに、ディエゴ加藤マラドーナ氏は「あなたの偉大さを伝え、僕があなたによって人生に目標ができ明るくなったように、たくさんの子供に会って、その会った子供の人生が少しでも明るくなり、希望を持ち、目が輝けるように、行動して、想いや言葉を伝えていきたいと思います」と彼らしく明るい締めで今後の活動への意気込みを語った。
しかし──。
「今日だけ、思う存分泣かせてください。今日だけ。」
いつもは明るく、楽しく、見る人を魅了するエンターテイナーであるディエゴ加藤マラドーナ氏から初めて聞いた悲しみの言葉。それだけ、マラドーナの死は彼にとっては大きなことだった。
しかし、翌日にはすぐに前を向いて行動を開始する。
普段は本名の『加藤謙太郎』として行っているFリーグの実況を「ぜひディエゴ加藤マラドーナとしてやらせてほしい」と願い出た。この提案はすぐに通り、28日に行われた試合は、初めてディエゴ加藤マラドーナとして実況席に座った。
「本日の放送席をご紹介します。実況を担当させていただきますディエゴ加藤マラドーナです」
彼の想いを理解した視聴者は、「マラドーナ氏のご冥福をお祈り致します」、「合掌」などマラドーナ氏への哀悼の意を示した。
さらに「ディエゴ加藤マラドーナを普段やらせていただきまして、フットボール界に悲しいニュースがありました。僕からやらせていただけないかとお願いしまして、やらせていただきました。今日はディエゴ加藤マラドーナとして一生懸命やらせていただきます」との熱い想いに視聴者が再び反応。
「やっぱりマラドーナが似合う!カトケンさん!!」、「今日は加藤さん、これでいいと思います」、「カトケン頑張れ」、「カトケン泣ける」と温かい言葉で溢れた。
フットボール界のレジェンドの死はとても辛く、深い悲しみが残った。しかし彼を尊敬し、彼を愛し、彼に認められた日本のコメディアンが、その意思を受け継ぐ。これからのディエゴ加藤マラドーナにさらに期待したい。
文・川嶋正隆(SAL編集部)