選手が放ったシュートがバーを直撃すると、その威力にボールが“耐えきれず”パンク。まるで漫画の世界の出来事のような珍事に「マジか!?」「タイガーショット!」などとネットが一時騒然となった。
問題のシーンは、Fリーグのボルクバレット北九州vs名古屋オーシャンズの一戦。リーグ王者・名古屋の星翔太が、試合序盤に強烈なシュートを繰り出した。バーの角に当たったボールは外に出ずにピッチ内に残ったが、その瞬間、選手たちは足を止め、プレーを中断した。
「パンク!」
ピッチ内で足を止めた選手の声が、はっきり聞こえた。その後、何事もなかったかのようにボールは変えられ、試合は再開されたが、この試合の解説を務めていた元日本代表の北原亘氏も「初めて見ました」と思わず笑ってしまうほどの出来事だった。
まるで漫画のような珍事にABEMAの視聴者から「えっ!? パンク!?」「マジか!?」などと驚きの声が。中には「キャプテン翼の世界w」、「タイガーショットか!!」というコメントなども寄せられ、Fリーグ初の珍事に視聴者は大いに盛り上がった。
Fリーグの公式試合球はsfidaが製作する「INFINITO NEO」。パネルを熱圧着で糊をつけて、溶かしてくっつけるサーマル製法を採用し、非常に強度の高いものになっている。そうそう壊れるものではないはずが、ぺピータやアルトゥールといったFリーグでもトップクラスのパワーシューターにダメージを与えられ続け、最後は星の強烈なシュートがトドメとなり、ボールは耐えきれず破裂してしまった。
ちなみにこの試合、ボールをパンクさせた星は、チップキックから相手の肩口を抜く鮮やかなループシュートで得点を決めている。豪快なシュートとは真逆な星のゴールは、日本人W杯得点王・稲葉洸太郎氏の番組「アベマ Fリーグダイジェスト」でトップ5ゴールの1位に選出。ボールをパンクさせてしまうパワーを持っていますが、こういうループもあって柔らかいプレーも強いプレーも持っている素晴らしい選手です」と紹介された。
フットサルは華麗な足技が連想されそうだが、こういった力強いプレーも魅力の一つ。Fリーグはまだ試合の約半数を終えたばかり。これからもボールがパンクするくらい衝撃的なプレーを目の当たりにできるかもしれない。
文・舞野隼大(SAL編集部)