池袋暴走 目撃者が証言「ブレーキランプ点灯せず」「ヒューっとすごい音が聞こえた」
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 去年4月に東京・池袋で車を暴走させ、11人を死傷させた罪に問われている飯塚幸三被告(89)の裁判。第2回の公判を終え、妻と娘を失った松永拓也さん(34)が裁判への思いを語った。

【映像】当時の事故現場の様子

 10月の初公判で飯塚被告は、遺族らに謝罪する一方で「アクセルを踏み続けたことはなく、車に何らかの異常が発生して加速したと思っています」と述べ、無罪を主張していた。

 3日の2回目の公判で行われたのが、現場付近で車やバイクに乗っていて事故を目撃した3人の証人尋問。目撃者は当時の状況をこう振り返った。

池袋暴走 目撃者が証言「ブレーキランプ点灯せず」「ヒューっとすごい音が聞こえた」
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 「左からヒューっとすごい音が聞こえたんです。暴走車だと思いました」

 「縁石に当たっても速度が落ちなかったので、アクセルを踏み込んでいるように見えました。ブレーキランプは一度も点灯しませんでした」

 飯塚被告の車のスピードや、ブレーキランプがついていなかったことなどを証言。検察側も初公判で「アクセルペダルを踏みこんだデータは残っているが、ブレーキを踏んだデータは残っていない」と指摘していた。

 裁判中、車いすに乗った飯塚被告はほとんど下を向いていたという。「最初は私のことを見ているのかなと感じたんですけど、現場の状況を示す地図がモニターに映った時だけ顔を上げていたので、『あぁこの方は私を見ているのではなく、“自分がこの事故で有利になるためには”ということに頭を巡らしていたんだ』と。あくまで私が受けた印象ですけど。モニターから地図が消えた段階では目を伏せていたので」と松永さん。

池袋暴走 目撃者が証言「ブレーキランプ点灯せず」「ヒューっとすごい音が聞こえた」
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 裁判中に見た飯塚被告の様子を冷静に語りながらも、憤りをにじませた。

 「裁判前から、2人の命と私たち遺族の無念と向き合ってほしいとずっと言い続けていますけど、現在もそれは感じられない。残念です」

 松永さんの妻・真菜さんの父・上原義教さんも、飯塚被告の態度に「悔しさでいっぱいだった」と振り返り、事故当時の様子を伝えた証言については言葉を絞り出すようにその胸の内を語った。

池袋暴走 目撃者が証言「ブレーキランプ点灯せず」「ヒューっとすごい音が聞こえた」
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 「証言の中には、『飛んだものが見えた』という証言された方もいて。娘は痛い思いをしたんだな、つらかったんだろうな。何もしてあげられない父親としては、本当に残念で、そういう思いで聞いていました」

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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