“コロナのばかたれ!!” 広島観光連盟のポスターに反響相次ぐ 担当者「帰ってきてと言える状況じゃない」
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 21日から、東京駅や横浜駅など、首都圏6駅に張り出されている広島県の観光連盟が作成したポスターが話題を集めている。元々は首都圏に在住する広島出身の人に向けて、帰省を応援するメッセージを掲示する予定だったが、新型コロナの感染拡大で、急きょ内容が変更になったという。

「一体いつになったらみんなに安心して帰っておいでと言えるのか。本当に寂しくて悔しい思いです」

【映像】「わしらは負けんけえ」「また会えるのを、待っとるけぇ…」話題の広島観光連盟ポスター(全文を見る)

 新型コロナへのもどかしさが込められたメッセージ。このポスターを見た人たちからは「ぶち嬉しい。落ち着いたら絶対広島帰るけんね!」「来年こそ広島に帰省できますように 来年こそ親族みんなで集まれますように!」「おばあちゃん!会いに行くまで元気でおってね!」など、感激の声が寄せられている。

 「ばかたれーっ!!」という言葉には、どんな思いが込められているのだろうか。

 ニュース番組「ABEMAヒルズ」では、ポスターを作成した広島県の観光連盟を取材。担当者は「本当は年末年始に帰省をうながすというか、ぜひ広島に帰ってきてねという、そんな広告を出したかったんです」と当初の計画を語る。

“コロナのばかたれ!!” 広島観光連盟のポスターに反響相次ぐ 担当者「帰ってきてと言える状況じゃない」
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▲「ABEMAヒルズ」楪キャスターも広島県出身

「このコロナの影響でとてもそれが言えるような状況じゃなくなった。広島に居る人たちも(首都圏の人たちに)帰ってきてくれと言いたいけどなかなか言えない。この状況を何かぶつけることができないかと思った」

 さらに、最初の「ばかたれーっ!!」という表現について、「勇気がいることだったのでは?」と質問。

「それは結構悩みました。そこは掲示するメッセージとして悩んだのですが、これは誰かに言っている言葉ではなくて、みんなが“憎きコロナ”という思いで思っていることは確かだと思うんですね。そこはみんなが思っている言葉、心に潜んでいる言葉を素直に出そうと最後は判断しました」

 飾らないストレートな思いが込められた今回のポスター。担当者によると、広島県出身の人たちからの反響も多くあったという。

“コロナのばかたれ!!” 広島観光連盟のポスターに反響相次ぐ 担当者「帰ってきてと言える状況じゃない」
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「広島出身の方が、広島に今回帰れないけどすごく身近に感じた、広島県人でよかったというコメントをいただいたり、本当に泣けてくるとか、そんなことをたくさんの方からいただきました。この1年間振り回された1年だったと思いますが、せめてメッセージでつながっていられれば。感情としては他県のみなさんであっても同じような思いを感じてくださるだろうということで、広島県の方にしか共感できないメッセージではないと思っています」

 新型コロナのせいで今年はふるさとに戻ることができない――。それでも、私たちの心はいつもつながっている。ポスターの最後は、こう閉めくくられている。

「みなさんの帰る場所は絶対無くなりゃあせん。じゃけぇもうひと踏ん張り、一緒に頑張ろうや。また会えるのを、待っとるけぇ」

ABEMA/「ABEMAヒルズ」より)

【映像】「新型コロナのばかたれーっ!!」広島観光ポスターに反響
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