クロちゃんは「もう立派なプロレスラー」路上爆破で大奮闘の伊藤麻希がエール “邪道”継承アピールも?
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(クロちゃんに強烈なビンタをお見舞いする伊藤)

 東京女子プロレスで活躍する伊藤麻希が、自身2度目の電流爆破マッチに挑んだ。

 12月23日、スカイツリーを見上げる東京ソラマチでの路上プロレス。そのメインイベントである大仁田厚vsクロちゃんの電流爆破マッチに、伊藤は大仁田の助っ人として参戦している。大仁田との絡みもこれが2度目だ。

 もともとはアイドル、プロレスデビュー後も“インパクト重視”の存在だった伊藤。しかし今ではしっかり実力をつけ、東京女子プロレスのトップ戦線で活躍している。その力が路上プロレスでも出た。

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 序盤から有刺鉄線バットを振り回して上福ゆきを追いかけ、クリス・ブルックスが押す台車に乗って猛スピードでクロちゃんに激突。ハシゴ上からのダイブを見せ、爆破バットでの一撃も。前回はクリスがカバーした上で爆破攻撃を受ける側。今回は攻撃側に回った。

 試合後のコメントも含め、大仁田厚の横にいてまったく違和感がなかった伊藤。この試合に敵側で出場した上福、さらに第1試合の路上女子マッチも含め、東京女子プロレス勢が目立った大会になったと言っていい。

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(初の爆破バットスイングも敢行)

 初の爆破バットスイングについて「火花がちょっとヒザに当たったんだけど、それだけで一瞬、立てなくなった。めっちゃ熱くて痛い。音と風も凄くて」と伊藤。だがそのこともあって「カリスマになった気がした」という。確かに爆破は限られた選手にしかチャンスがない試合であり攻防だ。伊藤曰く「電流爆破はやるほうもやられるほうもカッコいい」。試合では不満な部分もあったそうだ。それはクロちゃんが爆破の直撃を受けていないこと。

「ちょっと巻き込まれたくらいだったでしょ。もっとちゃんと受けないと、爆破を」

 あくまで素人であるクロちゃんにそこまで要求するのかと思いきや、伊藤は「あの人はもう立派なプロレスラー」だと言う。試合での態度、立ち回り方などから、プロレスへの適性を感じているのだ。

「伊藤がプロレスやるようになったのは、高木三四郎に誘われたのがきっかけ。“お前はプロレスに向いてる。才能ある”って。その時の高木三四郎の気持ちが、今のクロちゃんを見てると伊藤にも分かる気がする。デビューしたらいい選手になりますよ」

 さらに伊藤は、大仁田にも感じるものが大いにあったという。前回、組んだ際には「闘ってみたい」と言っていた伊藤。しかし今回、より絡みが増えたことで気持ちにも変化が出てきた。

「(大仁田とは)組むのも悪くないなって。ついていきたくなる感じというか、大仁田厚カッコいいなって。隣でそれを体感したいなって気持ちが芽生えてきて。やっぱり最後、空気を全部持っていくんですよね。そこは盗んで、東京女子に持っていきたい」

 伊藤もまた試合後に号泣する“涙のカリスマ”であり体力よりも技術よりも気持ちで闘うタイプ。“邪道イズム”継承も不自然なことではないだろう。次に路上プロレス、爆破マッチが行なわれる時も、そこに伊藤の存在は欠かせない。

文/橋本宗洋

写真/DDTプロレスリング

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