コロナに揺れた2020年。奇跡の出会いで、人生が一変した女性たち。頂点からの転落。人生をかけた決心。止まらない移籍・独立……。人生の岐路に立つ人が続出した2020年のエンタメ業界を一挙に振り返る。
12月10日、俳優の松坂桃李(32)と女優の戸田恵梨香(32)が電撃結婚。2人の結婚はTwitterでも反響を呼び、“戸田恵梨香”がトレンドワードで世界1位になるほどの大騒ぎとなった。
そんなビッグカップルを筆頭に、2020年も多くの芸能人が結婚し、中には2020年を象徴するスタイルもあった。
10月1日、女優の石原さとみ(34)が一般男性との結婚を発表。「お互いの理解を深めていく中で彼となら様々な事を共有しながら、どんな困難も乗り越えていけると確信いたしました」と直筆のメッセージで喜びを伝えた。結婚の決め手となったのが、2020年に急増したテレワーク。彼がテレワークする姿を見て、周りが楽しく仕事をできるように指導している様子に惹かれたのだという。
衝撃の結婚といえば10月3日、自身のラジオ番組で突如、一般女性との結婚を発表したお笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史(50)。
「ストレートに発表させていただきます。結婚しました。僕としてはリスナーに一番に発表したいという思いがあった」。2020年4月、同じラジオ番組で不適切な発言が問題となり謝罪するという形になっていた。その際に支えられ、叱ってもらったことが半年後のゴールインにつながったという。
そんなコロナ禍で、“運命の出会い”を果たしたのがタレントのおのののか(29)。お相手の塩浦慎理選手(29)は、競泳の自由形50メートル日本記録保持者で、東京オリンピック代表候補にもなっている、トップアスリートだ。
交際からわずか4カ月。塩浦選手が練習するプールでプロポーズという、日本記録保持者らしい“スピード婚”となった。おのは「私が2020年の初めくらいから3カ月間ラジオ番組をやらせてもらっていて、初めて1人でパーソナリティをやったのですごく緊張していたんですけれども、夫がラジオ好きで、その時も毎回聞いてくれて励ましたりしてくれて、そこから結構距離が縮まって仲良くなった感じでした。すごく共通点がたくさんあって、同い年で、射手座で、血液型も一緒で、お互い3人兄弟の真ん中で。名前も似ているんですよ、慎理と私は本名が真理愛というんですけれど。共通するところがたくさんあったというのもありました」と、明かした。
多くの共通点もあって惹かれあった2人。スピード婚の背景には、2020年ならではの特殊な環境があったようだ。「普通だったらあんまり会えなかったりとか、オリンピック前で遠征でいなくなったりとか、結構すれ違いでもしかしたら別れていたかもしれない中、逆にコロナがあったから結婚できたのかなってちょっと思ったりもしましたね。向こうは全部東京オリンピックにかけていたので、すごく気持ち的にも落ち込んだりとか大変だったと思うんですけれども、逆にオリンピックが開催されていたら、また違ったところですれ違いが起きて結婚には繋がらなかったのかな、とか考えると本当に不思議だなと思いました」。
出会いをきっかけに、おのの生活にも大きな変化があったという。「私結構、一人暮らしのときとかは、飲むのも食べるのも大好きだったので、ご飯とか食べに行って朝まで飲む、みたいな生活だったので、結構荒れていたんですけれど、生活が(笑)。でも一緒に住むようになって、アスリートの方なので朝型ですし、規則正しい生活を送っていて、それに合わせて生活をするようになったら、すごく精神的にも明るく、浮き沈みがなくなったり。やっぱり朝日を浴びるとか、日を浴びるのは大事なことなんだなって思いました。結婚を考えるようになってから、食も大事だなと思うようになって、栄養のこととか色々勉強して献立とかちゃんと組めるようになりました。その中で『最近出汁の取り方がうまくなったね』って言ってくれました(笑)。『お味噌汁の味が変わった』って言ってくれたのは嬉しかったです」「お互い3人兄弟なので、3人は子どもが欲しいですね。大人数でみんなでワイワイ、仲良い面白い家庭を作っていきたいなとは思っています」。
2020年は、多くのアーティストが結婚した年でもあった。
2月14日に“バレンタインデー婚”を発表したのは、DA PUMPの末っ子キャラ・DAICHI(32)。DAICHIはInstagramに「これからは守る人ができてお互いを支え合いながら家族として一緒に生きていきたいと思います」と直筆のメッセージで一般女性との結婚を報告した。
さらに、2月23日はDream Ami(32)、24日には、Official髭男dismのベース・楢崎誠(31)と元E-girlsの山本紗也加(33)。その後も5月18日にシンガーソングライターのChay(30)。6月には、三浦祐太朗(36)と牧野由依(34)もゴールインした。
自身の名前にちなみ、7月に結婚したのは水樹奈々(40)。7月7日、ブログで「大好きな父がつけてくれた名前、奈々にちなんだこの7月に入籍という、決断に至りました」とファンに向け報告した。
そして、西川貴教(50)、BENI(34)ら、計20組のアーティストが新たな門出を迎えるという、おめでたい1年となった。(※番組調べ)
恋愛リアリティーショーをきっかけに結婚したカップルも。ABEMA『恋する週末ホームステイ』(通称:恋ステ)のシーズン3に出演していた、“かじ”こと梶田冬磨(20)と、“なのか”こと青木菜花(21)。
『恋ステ』は、出会うはずがなかった遠く離れた場所に住む男女が、週末だけのホームステイで恋を見つけるという番組で、出演していた2人は“なのかじ”と呼ばれ、恋の行方を多くの人が見守っていた。およそ3年間の交際を経て、“いい夫婦の日”に婚姻届けを提出。番組初の夫婦の誕生となった。
その“なのかじ”夫婦がインタビューに答えてくれた。結婚という決断について青木が「結婚してからのこと、子どもができたり、生活面だったりそういうことをいろいろ考えたときに、かじ君とだったら、素敵な家庭を築けるだろうなと思って、この人と結婚したいなというのがありました」と明かすと、梶田も「僕もそうですね」と応え、仲睦まじく笑顔を見せた。梶田は「気持ちの変化でいうと、家族になるわけで、自分としてはこれからより支えて養っていかないと、という気持ちはより強く持つことができました」と決意を新たにしたことを話した。
大阪出身の梶田は芸能界を目指し上京して、タレントや俳優として活動している。番組の共演で青木と知り合い、結婚とともに第1子の妊娠も発表していた。青木は、「夫婦になる前に(周囲から)『絶対に別れないでね』とか言われたりとか、そういうこともあって」と、不安もあったと話す。「今までもちゃんとお付き合いした人がいなくて、本当にちゃんとお付き合いした人が梶君だったので、本当に人生は変わったなって思います」。梶田は「見られているからこそ、より応援してくださる人が多い分、ちょっとだけプレッシャーに感じちゃうところもあったんですけれども、2人だから乗り越えられたのかなっていうのはありますね」と語った。
12月15日にはABEMAで結婚式を配信した。青木は「結婚式も出たことがなくて、本当に初めてだったのでわからないことだらけだったんですけれど、色々な『恋ステ』メンバーが来てくれて緊張しましたね」と、コメント。
梶田は結婚式で、思い出のアルバム作りと、手紙のサプライズを用意していた。これを受けて青木は「本当に何も聞いていなくて。手紙を書いてきてくれて、それにすごくびっくりして、何よりすごくうれしくて。一緒に暮らしているとあんまり思いを伝えることがないから、手紙にして思いを伝えてくれて、すごくそれも伝わったし、何よりうれしかった」と、照れながらも幸せそうに話した。
番組からの結婚の他にも、様々な形での結婚があった。
7月1日、タレントの武田真治(48)がモデルの静まなみ(26)と結婚したことを発表した。年の差は、22歳。出会いは歯科医院で、武田が患者で静香が歯科衛生士として出会ったのだという。
タレントの丸山桂里奈(37)とサッカー解説者の本並健治(56)は19歳差。かつては同じチームで選手、監督という間柄だった。
1月に第1子を出産していたことを発表した歌手の浜崎あゆみ(42)は、未婚の母となることで大きな話題となった。
10月にはインスタグラマーのMEGBABYが三代目 J SOUL BROTHERSのELLY(33)との間に婚姻届を提出しないまま、第1子となる男の子を出産したことを報告した。MEGBABYはInstagramで、「これからも良きパートナーとして、私たちも息子と共に成長し学びながら子育てに努めて参りますので、あたたかく見守って頂けると幸いです」としている。
元でんぱ組.incの最上もが(31)は、ブログで第1子の妊娠を報告。結婚の予定はないことを明かしており、未婚のまま母になる道を選んだ。
2020年も相次いだ芸能人の不祥事。
2月、歌手の槇原敬之(51)が、覚せい剤取締法違反などの罪で逮捕・起訴され、8月に懲役2年、執行猶予3年の有罪判決が確定した。
5月にはタレントのボビー・オロゴン被告(47)が、妻を暴行した疑いで現行犯逮捕され、その後、在宅起訴された。12月3日に行われた初公判でボビー被告は起訴内容を認めた。
最も世間を驚かせたのは、9月、俳優の伊勢谷友介被告(44)が大麻取締法違反の疑いで逮捕・起訴され、12月22日に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。
判決後、伊勢谷被告は直筆署名入りの文書を発表。「今一度許される事があるならば、社会活動に勤しむ所存です。私が信念として持ち続けている『挫折禁止』の言葉通り、自分の人生を諦めずに生きてゆきたい」と更生を誓っている。
10月、俳優の伊藤健太郎(23)が乗用車でバイクに衝突後、現場から立ち去ったとして、ひき逃げなどの疑いで逮捕された。その翌日に釈放され、伊藤は目に涙を浮かべながら深々と頭を下げた。「これから、僕自身、一生かけて償っていきたいと思っていますし、これからどのように償っていくべきか、しっかりと向き合って考えていきたいと思っています。この度は本当に申し訳ありませんでした」。
伊藤についてはひき逃げなどの疑いで、任意の捜査が続けられている。
変動が激しかった2020年の芸能界。
そんな中、フリーアナウンサーの田中みな実(34)は、2019年に発売した写真集が60万部を突破し、一躍時の人に。2020年には、ドラマ『M 愛すべき人がいて』での怪演が話題となり、女優としても脚光を浴びてきた。そして8月には、6年間在籍した芸能事務所・テイクオフを退所し、女優の戸田恵梨香や有村架純(27)らが所属する、フラームへ移籍。今後は、女優業でさらに飛躍をするのではと、注目が集まっている。
3月にテレビ東京を退社した鷲見玲奈(30)は、フリーアナウンサーの道を歩み始めた。キャスターだけではなく次々とバラエティ番組にも出演。その勢いはとどまらず、2021年に放送される『アプリで恋する20の条件』でドラマ初出演も決まっている。さらに自身のトレーニング動画やオフショットを載せているInstagramでは、およそ50万人のフォロワーを獲得している。
そんな、アナウンサー業界から一大決心をしたのが、9月末に日本テレビを退社し、フリーに転身した青木源太(37)。
2006年に日本テレビにアナウンサーとして入社し、『PON!』、『バゲット』、『火曜サプライズ』と、様々な番組でMCを担当してきた。2017年からは「好きな男性アナウンサーランキング」で3年連続でベスト3に入りるほどの人気ぶりだった。
局の顔になりつつある中で下した大きな決断。その経緯について聞いてみると、「元々自分のキャリアプランとして、30代のうちに自分の専門性を確立して、社内で存在感を発揮し、40代、50代は会社という枠を超えて、社会に対して価値を提供できる存在になりたいという気持ちが元々ありまして。40代、50代、思いっきり仕事をするためにこのタイミングで決断をしたということですね。一番変わったのは、フリーとして1つ仕事をして、その仕事をした相手からもう一度青木さんと仕事をしたいと思ってもらわないと次がないわけですので、そこが一番大事だなということを痛感していますし、局アナのときはあまり意識しなかったポイントかなと思います」と、明かした。
フリーに転身後は、トークショーはもちろん、映画の舞台あいさつや、会社の内定式、さらには、宇宙船打ち上げ応援LIVEなど、ジャンルを問わずイベントの司会を担当。そこには揺るぎない信念があるという。「人とか物とか作品とか、コンテンツの良いところを分かりやすく説明しながら進行するというのが自分が提供できる価値なので、それを突き詰めてやっていきたいですし、日本全国、津々浦々あらゆるイベントの司会をしてみたいなと思っています。電話1本で呼ばれればどこへでも行って、どんなイベントでも司会をするということに挑戦したいです。一般の方の結婚式の司会とか、あとは地元の商店街の福引大会の司会とか、進行と名の付くものならなんでもやりたいなと思っています」。
人生のターニングポイントに立った青木。この決断が誰かの力になればと考えいるそうだ。「僕もそうなんですけれど、考えていたときが一番不安を抱えていたんですね。だけど決断して周囲に伝えた後は、不安がっていてもしょうがない、やるしかないという気持ちに不思議と切り替わって、あまり不安はないんです」。
社会が不安に苛まれた2020年。芸能界では、独立や移籍が相次いだ。
止まらない“退社・独立ドミノ”。12月22日には女優の前田敦子(29)、23日にはモデルの山田優(36)が年内での退社を決意した。一体、芸能界で何が起きているのか。日刊ゲンダイ芸能編集部長・米田龍也氏が真相に迫る。
「やっぱり一番の大きな理由は、コロナというのが大きな要因ですよね。やっぱりイベントが出来ない、ライブが出来ない、ドラマにもブッキングが出来ないってなって、全部が2、3カ月仕事が飛んでしまったと。それでボチボチライブが復活しているけれど、それで客席制限があると、その分、売り上げが下がっちゃうからね。現状が(来年)夏まで続くともっともっと潰れるプロダクションが出てくる危機感がある」。
さらに、番組や事務所を通してではなく、SNSで自ら発信ができる時代であることが、拍車をかけているという。「一人でやると守ってくれる人もいないわけですよね。NG発言があった時は今までマネージャーがチェックしたりとか事務所がかばったりとかがあったんですけれど、自分でやるということは事務所にマージンを引かれることもないけれど、100%自分の収入になる分、自分で責任を取らないといけないことになるから、これはやっぱり諸刃の剣で、気をつけなきゃいけない部分も出てくるでしょうね」。
帝国とまで称されたジャニーズ事務所からも、中居正広(48)、手越祐也(33)、山下智久(35)が相次いで独立。12月末には少年隊の錦織一清(55)、植草克秀(54)、来年3月にはTOKIOの長瀬智也(42)も、退社を予定している。「これはコロナというよりも、去年育ての親であるジャニー喜多川さんがお亡くなりになったことがやっぱり一番大きいんじゃないかな。育ての親の自分を見出してくれたジャニーさんが亡くなったタイミングでやっぱりフリーになろうとかそういうことは気持ちの上で大きかったと思いますね」。
「一番の今年の衝撃だったかもしれないね。米倉涼子さんとか看板女優と看板タレントがこれだけ辞めるというのは絶対に組織の内部に何かあるんじゃないかと思うんですよ」。
大手芸能事務所「オスカープロモーション」からは、2月に草刈民代(55)、3月にはヨンア(35)、米倉涼子(45)、岡田結実(20)、リサ・スティッグマイヤー(49)、4月に富岡佳子(51)、絵美里(36)、長谷川潤(34)。さらに7月に入ると、政井マヤ(44)、8月には堀田茜(28)、剛力彩芽(28)、福田沙紀(30)、紫吹淳(52)、そして、10月には森泉(38)らが独立や移籍となった。
「オスカープロモーションは古賀会長が代表取締役の社長から会長になったんですけれども、やっぱり会長が一代で築いた悪く言えばワンマン体制。よく言えば、そのパワーで今まで30年、40年、芸能界を突っ走ってきた事務所。辞めたのは実はタレントさんとか女優さんだけではなくて、スタッフもものすごい数が辞めているんですよね。だから辞める時は一人で辞めないからタレントを連れて辞めちゃうケースが結構多かったんですよね」。
「これから残っている本当に有名どころでいうと上戸彩さんとか武井咲さんとか藤田ニコルさんとかがいるんですけれども、来年の看板女優としては小芝風花さんをプッシュしていこうとはオスカーも言っていたので、でも藤田ニコルさんも辞めるんじゃないかという話がありますからね。美の総合商社と言われていたのが美の個人商店になっちゃうんじゃないかっていうね。そういう懸念はすごくありますね」と、語った。
(ABEMA/『ABEMA NEWS』)より