行方不明者を探す家族にとって、新年を穏やかな気持ちで迎えることはできない。願うのは、1日も早い再会だ。2019年にABEMA『ABEMA Prime』が伝えた、山野下せい香さんの家族も同様だ。
・【映像】2年前に姿を消した山野下せい香さん(24)を探しています
2018年7月4日、千葉県佐倉市の実家を出たまま行方が分かっていない、せい香さん。自宅に財布やスマホを置いたままだった一方、家族宛の手紙を残していた。
番組が取り上げてから1年半の間に、新たな動きがあったという。母親のあゆみさん(仮名)は、「2つ重なり合って掛かっていた帽子、それからコートが2着くらいなくなっている」と話す。娘がいつ帰ってきてもいいようにと、そのままにしてあった部屋。妹と色違いで購入したベージュ色のコートと帽子が、どこを探しても見当たらないというのだ。番組が取材した際の映像を見ると、確かに壁に帽子が2つ掛かっていることが分かる。
失くなったものはそれだけではない。せい香さんの財布の中にあった1000円札が1枚減っていたのだという。「実は娘が出入りしているんじゃないかなって…」。あゆみさんは、家族が留守の間に、せい香さんが出入りしているのではないかと考えている。そして、知的障害があり、家族に対しても上手く思いを伝えることが苦手だったという娘からのメッセージに思えてならないというのだ。「家族が見た時に、何かおかしいなって気付いて欲しいって思っているのかもしれない。“生きているから大丈夫だよ”みたいな、そういう信号というか…」
改めて番組が取材した日はクリスマス・イブ。せい香さんの24歳の誕生日だ。あゆみさん「せい香。家族が心配しているから家に帰って来てほしい。連絡でもしてほしい。せい香の帰りを家族みんなで待っているからね。一人悩まないでほしい」と呼びかける。「どんなことがあったとしても、家族はせい香の味方なのでいつでも相談して欲しいなって」。せい香さんがいつ戻ってきても目に止まるよう、ノートは開いたまま置かれている。
せい香さんは身長161cm、右手首に火傷などの傷がある。問い合わせは、千葉県警佐倉警察署(代表電話:043-484-0110)まで。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)