元日のABEMA『NewsBAR橋下』に出演した与野党4人の若手国会議員と橋下氏が、政界の“パワハラ”の実態について言及した。
まず神奈川県議だった頃のエピソードを明かしたのは、立憲民主党の中谷一馬衆院議員だ。
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「昭和的なものが色濃く残る世界なので、パワハラ的なエピソードも多々ある。夜の9時ぐらいに新横浜の自宅にいると先輩議員から電話がかかってきて、“お前、今どこにいるんだ”と。“明日は朝から街頭活動する予定なので、今から寝ようと…”“そうか、じゃあ始発までは空いてるってことだな。今、静岡で飲んでるから来い。終電には間に合うな。良かったな”。それから新幹線で静岡まで行って、始発で帰ってくるということがありました…」。
西澤由夏アナウンサーが「ドラマ『半沢直樹』で柄本明さんが演じていた“幹事長”のような方は実際にいらっしゃるのか。土下座をさせられているような場面を見たことはあるか」、橋下氏が「あれは二階さんがモデルでしょ?空港は南紀白浜空港がモデルじゃないの(笑)」と切り込むと、自由民主党の小林史明衆院議員は「党内で“誰がモデルなのか”と話題にはなった。色んな名前が出ていた(笑)」とコメントした。
さらに中谷議員は「僕は土下座をさせられたこともある。これも地方議員時代の話なので二階さんではないが(笑)。とある先輩から急に仕事を頼まれ、政調会の懇親会があるのでと断ろうとすると、“政調会の先輩には言っておくから、頼む”と。仕方なく僕たち若手で仕事を済ませ、懇親会に遅れて行くと、政調会の先輩は“先輩を待たせるなんてどういうことだ”。吊し上げられ、その場で全員が土下座させられた」と明かした。
話は、国会議員による公務員への“パワハラ”へも及んだ。
公明党の伊佐進一衆院議員は「権力と権力がしのぎを削るのが政治の世界。その中では、パワハラというのも起きてしまうのだと思う。我々はそのことも分かった上で政治家になっているが、他に向かうようなことにはならないようにしないといけない。テレビカメラが入った場で、公務員をガーっと追及するようなのは、ちょっと大丈夫かなと思う」。
すると小林議員も「官僚の方々への接し方は変えないといけない。自分の部下のように接している議員、敬意のない接し方をしている議員もいるが、一緒にものを作るパートナーだ。そもそも皆さんが働く環境も非常に悪い。10年くらい前のパソコンを使っているので、立ち上がるまでに5分、10分とかかったり。そこも政治家が変えてあげないと」。
野党側の中谷議員は「前線に出ている官僚の方々は、ある意味で被害者だと思う。ただ、森友、加計、桜と、政府・与党が真摯に野党に向き合い、きちんと情報開示をしていれば、あのような追及チームのようなものもできないと思う」とコメントした。
橋下氏は「やっぱり政治と官僚には適度な緊張関係がないとダメだ。昔の自民党政治が良くなかったのは、官僚に全て丸投げして、追認するだけだったところ。これが変わりつつあるのは良いことだと思う。ただ、あの野党合同ヒアリングについては何とかならないのかと思う。権限のない官僚を呼んできて吊し上げてもしょうがないのに、立憲民主党の原口さんとかがワーワーやる。与党がキーパーソンは出さないみたいな態度を取るから、野党としてもあの場を使うしかないから。そういう部分に関するルールを、みなさんのような若い世代で作っていってほしい」と期待を寄せた。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)