『雲が描いた月明かり』など、多くの韓国時代劇の主人公となってきた世子(セジャ)。「王の後継者」である彼らは、高い地位にあるがゆえに孤独で、困難な日々を生きていることが多い。ABEMAで初放送される『100日の郎君様』では、記憶を失ってしまった世子イ・ユルの100日間の恋が描かれていく。
▶映像:ド・ギョンス(EXO-D.O.)主演!記憶を失った世子の100日間の愛を描くロマンス時代劇(第1話は無料配信中)
重臣チャオンと手を結び、謀反を起こして王となった父を持つ世子ユル(ド・ギョンス)。政略結婚によりチャオンの娘ソヘ(ハン・ソヒ)を正室に迎えたものの、二人の関係は冷え切り、ユルはすべてのことに不満を持ちながら暮らしていた。そんなある日、そのことを咎められ腹をたてたユルは「国中の独身者は結婚しなければならない」との御触れを出す。しかし、その後、王宮の外で何者かに襲われ倒れ、通りかかった村人のヨン氏に助けられる。ユルが記憶喪失だと気づいたヨン氏は、彼を娘ホンシム(ナム・ジヒョン)の婚約者ウォンドゥクに仕立て上げ、二人を結婚させてしまう。
ボーイズグループEXOの一員として’12年にデビューし、14年のドラマ『大丈夫、愛だ』以降、俳優としても活躍を続けているド・ギョンス(D.O.)。ドラマだけでなく、失明した柔道選手に扮した『あの日、兄貴が灯した光』や朝鮮戦争の捕虜収容所でダンスに打ち込む若者を演じた『スウィング・キッズ』といった映画でも難しい役柄に挑戦している。そんな彼にとって、初めての時代劇出演となったのが『100日の郎君様』だ。演じているのは世子ユル。王の後継者ではあるものの、父が手を血に染めて王となったことを知っている彼は、常に不機嫌で、笑顔を見せることはない。その態度が記憶を失っても変わらないところが見どころ。なぜか「偉そう」な彼の様子と、庶民の男性であれば誰でもできそうなことがまったくできないことのギャップが笑いを誘う。突然、結婚することになったホンシムに対しても常に命令口調だったユルだが、明るくたくましく生きる彼女のことがいつしか気になるようになり、究極の“ツンデレ”キャラへと変化していく。
偉そうなのに頼りない“夫”との生活を支えていくホンシム役は『善徳女王』ほか、数々のドラマで主人公の少女時代に扮した後、『ショピング王ルイ』、『あやしいパートナー~Destiny Lovers~』といったドラマに主演してきたナム・ジヒョン。ホンシムはもともと重臣の娘で、ユルと心を寄せ合った仲だったが、父を殺された後、ヨン氏の養女となった人物。生き別れとなった兄との再会を夢見ている彼女は、ユルを仕方なく受け入れ、奇妙な結婚生活が始まる。二人の恋の行方に加え、ホンシムに一目惚れした若き役人ジェユンの思い、世子を襲った者たちの陰謀の真相など、盛り沢山のロマンス時代劇だ。
『100日の郎君様』はABEMAビデオで配信中。