「テレビゲームのようなプレーですね(笑)」
ペスカドーラ町田の室田祐希が2点ビハインドでの公式戦の最中、左サイドのライン際でヒールリフトを披露。ボールは高く弧を描く見事なもので、実況の福田悠氏が思わず笑ってしまうくらいのお手本のようなプレーだった。
この衝撃的なプレーに対し、試合を生中継していたABEMAのコメント欄にも「おおーヒールリフト!」、「すごいな!」といった驚きの声が書き込まれた。
「『テレビゲームでこれをやりたい!』っていうプレーを室田選手は実際に行えるので個人的にもすごく魅力的だなと思います」
解説で元チームメートの横江怜さんもそう話すこのテクニックを室田は涼しい顔でやって見せた。
このとき対峙していたボアルース長野の青山竜也も「試合で初めてヒールリフトくらいました。一瞬で、飛んでも届かないってわかる軌道。ゆうきのテクニックのすごさを体感できました」と試合後、自身のSNSにコメントを残した。
そんな室田だが、2014年に日本代表選手としてフットサルコンチネンタルカップに出場した際にもこのヒールリフトを披露。
ゴール前で対峙したGKの頭上を抜いて得点を決めた衝撃映像は、全世界に拡散されYouTubeでの総再生回数は200万を超えた。しかもこれが代表初ゴールという強心臓ぶり。
「リスクあるプレーだと思うんですけど、それをチャンスに変える力を持っている。頭で思い描いたプレーを体現するには相当な技術とメンタリティが必要」とも横江氏は言う。
室田はこの試合、鮮やかなループシュートを決め、さらには相手選手2人を抜き去りチャンスメイクするなどして「一人だけ別次元」と実況・解説陣から称賛されていた。
ただ室田はこの試合に限らず、それ以外の試合でもキレキレのドリブルや鮮やかなループシュートを決め、“別次元”の活躍をし、今がキャリアで最盛期とも言われている。
もはやエンターテイナーでもある彼は2021年になった今年もどんなプレーで観客や視聴者を魅せてくれるだろうか。かつて200万回再生されたような衝撃的で誰もが楽しめるようなプレーを今年も披露してほしい。
文・舞野隼大(SAL編集部)
写真/高橋学