ムロツヨシ初主演映画『マイ・ダディ』が2021年秋、劇場公開されることが決定した。

 CCCグループのカルチュア・エンタテインメント株式会社と、株式会社蔦屋書店が主催し、これまでに、『嘘を愛する女』、『ブルーアワーにぶっ飛ばす』等、多くの良質な作品を世に生み出してきた映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM(以下、TCP)」。同作は映像作家の金井純一が2016年に開催された第2回TCPにおいて、総応募数422作品の中から準グランプリを受賞した企画。大学在学中から、ドキュメンタリーをはじめとした映像作品を制作、短編映画の監督を経て、2013年劇場長編映画を初監督。月川翔や三木孝浩、落合賢や瀬田なつき等、気鋭の映像作家が在籍するSDPに所属し作品を発表し続けている。テレビドラマ・CM・ミュージックビデオ・舞台演出と活動の場を広げ、海外・国内の映画祭でも数々の映画賞を受賞、脚本家・監督として高い評価を受けている。2020年あいみょんが作詞作曲、DISH//の楽曲『猫』を原案にドラマ化した「猫」(テレビ東京)の監督・脚本を務め、大きな反響を呼んだ。Hulu配信ドラマ「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」などの脚本を手掛ける及川真実との共同脚本で映画化する。

 主人公・御堂一男を演じるのは、役者を始めて25年・今年45歳を迎える俳優ムロツヨシ。本作では、愛する娘を救おうと奔走する、お人好しで誠実な父親を演じた。自身のキャリア初の映画主演を務めたムロツヨシは、「この物語の父になりたいと思いました。この役というより、この父になりたいと。こういう話があるんだけど、と渡された台本。2時間後に『やらせてください』と連絡していました。この父をやりきってきました。どうか、どうか、覚えておいてください。そして観たいという期待を持ってください。」と、初主演作品への想いを語っている。また、金井純一監督 は、「人々の心を動かす映画を作るためには、俳優とタッグを組むことが不可欠だと思っています。今回、ムロツヨシさんとタッグを組ませていただきました。しかもムロさんにとって、この作品が映画初主演となる。 この映画だけは、絶対に失敗できない。監督として尋常じゃないプレッシャーのもと、撮影に臨みました…と言いたいところですが、ムロさんのお人柄もあり、とてもいい緊張感の中で撮影ができました。」と撮影を振り返っている。

コメント

主演:ムロツヨシ

この物語の父になりたいと思いました。

この役というより、この父になりたいと。

こういう話があるんだけど、と渡された台本。2時間後に「やらせてください」と連絡していました。

それから数年かかってしまって、なんちゃらウィルスのため撮影も延期。

それでもここで、この映画制作のお知らせができることに、ただただ喜んでいます。

この父をやりきってきました。

どうか、どうか、覚えておいてください。

そして観たいという期待を持ってください。

ムロツヨシです

監督・共同脚本:金井純一

人々の心を動かす映画を作るためには、俳優とタッグを組むことが不可欠だと思っています。今回、ムロツヨシさんとタッグを組ませていただきました。しかもムロさんにとって、この作品が映画初主演となる。この映画だけは、絶対に失敗できない。監督として尋常じゃないプレッシャーのもと、撮影に臨みました…と言いたいところですが、ムロさんのお人柄もあり、とてもいい緊張感の中で撮影ができました。映画のテーマは「愛」。脚本に4年以上かけました。最高のキャスト・スタッフで、最高の映画ができました。映画の中に、今まで見たことのないムロさんがいます。だいぶハードルを上げていますが、それを超えていける映画だと思います。「マイ・ダディ」ぜひ、期待して待っていてください。

プロデューサー:遠山大輔

本作は金井監督がTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMに応募してから4年の歳月を掛けて、じっくりと温めていった企画をムロツヨシさんが自身の初主演作品としたいと熱く応えてくださり、素晴らしいスタッフ・キャストも集まって、すべてのピースがはまっていよいよクランクイン、というところでコロナ第一波に襲われ、苦渋の決断で撮影を延期いたしました。皆の喪失感は大きかったと思います。しかし、そこで心折れることなく、結集した熱い想いを紡ぎ、万全の安全対策をとって、誰一人体調不良も事故もなく撮りきることができました。誰もが大変な想いをされている中ではありますが、本作を通じて少しでも元気に明るい気持ちになっていただける作品になっていると思います。皆様にご覧いただける日を楽しみにしています。

プロデューサー:村上公一

ムロさんとは、彼の映画初出演作『サマータイムマシン・ブルース』でご一緒して以来15年を越えるお付き合いですが、2019年のさぬき映画祭で久しぶりにお会いしました。僕は刷り上がったばかりの『マイ・ダディ』の台本を持って、この作品を映画初主演作に考えて欲しいという旨を伝え、その台本をムロさんに渡して別れました。東京に戻った直後、ムロさんから「ぜひやりたい」と連絡を頂いたときから、この作品が動き出しました。

生死という難しい題材を扱った脚本なので、映画自体のトーンがシリアスになりすぎる危うさを孕んでいました。でもストレスフルなこんな時代だから、自分が観客なら映画館で堅苦しいものは見たくないと思いました。ユーモアを含んだ上質な物語にこの映画を仕立てるため、一男役には、シリアスさと笑いをバランス良く演じてもらえる俳優が必要でした。ムロツヨシという俳優しか僕の頭には浮かびませんでした。喜劇のイメージが強いムロさんですが、今作で見せる表情は俳優・ムロツヨシの新たな魅力として見る人の心に訴えかけるでしょう。もちろん、いつものムロさんにもご期待ください。ただし今までとは少し違った見せ方をしていますので、楽しみにしていて欲しいです。

ストーリー

 小さな教会の牧師・御堂一男(ムロツヨシ)は、中学生になる一人娘を男手ひとつで育てている。一男は優しく、面白く、お人好しで誠実な父親。8年前に最愛の妻を亡くして以来、苦労が無いと言ったら嘘になるし、決して裕福とは言えないけれど、幸せな日々を送っている。なぜなら、牧師というみんなから慕われる仕事があるから(儲からないけど…)自分を頼りにしてくれる職場もあるから(バイトだけど…)そして何より可愛い娘が素直な良い子に育ってくれているから(今はちょっぴり難しい年頃だけど…)

 だから一男は幸せだった。娘が病に侵されるまでは…。

(C)2021「マイ・ダディ」製作委員会