8日深夜、『スピードワゴンの月曜The NIGHT』(ABEMA)が放送され、怪談師の朱雀門出がおよそ千年前に書かれたという怪談を披露した。
この日は「古事記からクラブハウスまで オモシロ怖い! 怪談の進化論SP」と題して、ゲストに怪談師の竹内義和、朱雀門、事故物件住みます芸人の松原タニシをゲストに招き、怪談の歴史を紐解いていった。
朱雀門は平安時代に書かれたと言われている説話集『今昔物語』に載っている話を紹介。舞台は京都で、美濃尾張(愛知、岐阜県辺り)から仕事で来ていた主人公の男性は仕事を終え、明け方に京都を出るために夜中に出立して都を歩いていた。
すると、誰もいないような真っ暗な道に青白い着物を着て1人で立っている女性の姿が。女性は男性のもとに近づいてくると「〇〇さんの家を知りませんか?」と、とある身分の高い人物の家の場所を尋ねてきた。
その家の場所の知っていた男性が道を教えると、女性は「どうしてもその家の場所まで行きたいので連れて行って」と懇願。男性は「幽霊じゃないか?」と疑ったものの恐ろしかったこともあって女性を屋敷まで連れて行くことに。
屋敷に到着すると女性は感謝をして「実は近江の国(現在の滋賀県)から来ている」と住んでいる場所を明かすと、そのまま姿が消えてしまう。
男性が腰を抜かしていると目の前の屋敷が騒がしくなり、「旦那様、旦那様!」と泣き叫ぶような声が、中から飛び出してきた人に話を聞くと、屋敷の主人が生霊に取り憑かれ体調を崩し、一度は快方に向かったものの「あの生霊が現れた」という言葉を最後に、亡くなったことを知らされた。
「生霊を導いてしまった」と罪の意識にさいなまされた男性だったが、気を取り直して改めて美濃に帰ることにすると、道中で消えた女性が話していた村を発見。村人に聞くと「消えた女性」が住んでいる屋敷が確かにあることがわかり、「僕みたいな人に会ったかどうか、聞いてください」と、取り次いでもらった。
屋敷を訪れると、いたのはやはりあの日の夜の女性で「あのときは本当にありがとう、あなたのおかげで私はすごく、うれしかったんです」と感謝の言葉と共に、男性は歓待を受けた。
男性が美濃に帰ってからわかったことだが、亡くなった人物は過去に女性と結婚したものの「嫌になった」と離縁。「それが腹が立って仕方がなかった」と、女性が生霊になって相手を呪い殺した、というのがことの顛末だった。
朱雀門が「女をそんなに無下に扱ったらいかん、生霊が出ますよという話が、千年前からできていたという話です」と締めくくり、スピードワゴンの2人をうならせていた。