「トランプがアメリカ国民を2つに割るという、そこまでの力は1人の人間にはない」米大統領選を振り返り橋下徹氏
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 20日のABEMANewsBAR橋下』にフリーアナウンサーの長野智子氏がゲスト出演。米大統領選挙について橋下徹氏と語り合った。

 アメリカ・ニュージャージー州生まれで、上智大学卒業後にフジテレビに入社した長野氏。28歳の時に結婚して退社、夫の海外赴任に伴い渡米し、ニューヨーク大学大学院のメディア環境学で修士課程を修了。帰国後は、『ザ・スクープ』『朝まで生テレビ』『報道ステーション』『サンデーステーション』(テレビ朝日系)などでキャスターを歴任してきた。

 長野氏は、長年にわたって米大統領選を取材する中で、オハイオ州に注目するようになったという。「アメリカでは“オハイオ州を制する者が大統領になる”と言われている。いわゆるスイングステート(選挙の度に勝利政党が変動する激戦州)で、その年の大統領選挙の空気を一番表している場所。今年の大統領選はこうなるな、という大体の方向性が見えてくる州だ」と話す。

 トランプ氏が当選した2016年も印象的だったそうで、「(当選の)1週間前に入って取材していて、オハイオはトランプだった。(日本に)帰ってきてから、投票の直前に『トランプが勝つかもしれない』と放送で言えたのは、前の週にオハイオにいたから」と振り返った。

 現場の空気感については、当時ニューヨーク周辺を取材していたという橋下氏も言及。「日本やアメリカのメディアで『トランプ支持者は全然ものを考えていない』『教育が不十分だ』などとよく言われていたが、実際に現地で見てみたら、みんな一生懸命に考えてトランプだと。もちろん、中には熱烈にとにかくトランプという支持者がいるのかも分からないけど、多くの人たちは一生懸命に考えてやっている。それを批判している側のメディアというか、特に学者やインテリの人たちが『トランプ支持者は教育が足りない』とかどうこう言うのはちょっと違うなと感じていた」と話す。

 長野氏は、米大統領選の前にあったイギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)とオハイオ州とで似た構図があったとし、「都心のエリートたちは『絶対にヒラリー・クリントンでしょ』、ブレグジットの方も『絶対にないでしょ』って言っていた。でも、オハイオに行ったり、車で3時間くらい離れた漁村に行ったりすると、どうしようと悩んでいる市井の人たちがいる。トランプは危険な爆弾かもしれないけどどうしても自分の生活を変えたいからと、悩んでそっちにするという人がいっぱいいる。民主党のいわゆるエスタブリッシュメント、エリート層による政治にすごく絶望している人たちが普通の人に多いんだなというのが、オハイオにはあって、これはブレグジットと同じことだな、トランプがいっちゃうかもな、とその時に思った」と説明した。

 トランプ氏については、大統領時代のその過激な発言などから社会の分断をあおってきたという評価が多くある。橋下氏は「一部の表面的な所だけを見て分断だとするのは言い過ぎなのではないか」と指摘。「もともと対立や意見の違いがあって、国民の不満がどんどん大きくなってきている中で、そこにトランプさんが出てきた。トランプさんが出てきたからアメリカ国民を2つに割るという、そこまでの力は1人の人間にはなく、なぜそういうふうになったのかという原因を考えないと。直近の選挙で残念だったのは、トランプさんの方に7000万人以上というすごい数の支持者がいる中で、特に日本でコメントしているバイデン支持の人が『トランプに7000万人の支持が集まるということは残念だ』『これはおかしい』と言うのは違うと思う。バイデン支持の人たちがトランプ支持の人をバカにするような、そういうところが積み重なって生み出しているということも考えないといけないと思う」と述べると、長野氏も「本当にそう思う」と頷いた。

(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)

橋下徹×長野智子 大統領選から見る“日米メディアの違い”/ひょうきん族アナの裏話
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