「トランプが“面白いから”と偏ってしまうのは忸怩たる思い」「メディアの役割分担を」 “政治・選挙報道”について長野智子氏と橋下徹氏
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 20日のABEMANewsBAR橋下』にフリーアナウンサーの長野智子氏がゲスト出演。米大統領選からみた政治報道、選挙報道の在り方について、橋下徹氏と語り合った。

 トランプ氏が出馬した米大統領選を日本のメディアも大きく取り上げたことについて、長野氏は「私は2000年から毎回の大統領選挙を取材していたが、『もっとやってよ!』と叫びたいくらいやっていなかった。急にあれだけやったのは、トランプさんが面白いから、数字を持っているからだ。失言だとか女性差別といったことばかりに偏ってしまうところはあって、自分で(報道を)やっていても本当に忸怩たる思いはある」「過激な人はごく一部で、本当はたくさんの人が『これまでのアメリカの政治を変えてほしい』と。そういった思いはあまり取材しても流さない。トランプさん本人のことばかりワーワーやるような報道になってしまうというのは、自分でもいかんなと反省するところだ」と話す。

 これを受けて橋下氏は「トランプさんが出てきて『ラストベルト』という言葉も持ち上がってきて、いわゆる製造業に携わっている白人労働者たちに光が当たらなかったと。そういう人たちが不満を持っていたという話は、民主党政権、オバマ政権時代には日本でもあまり報じられず、トランプさんが出てきた時に“これがアメリカの問題なんだ”ということを感じた」と指摘。

 橋下氏は国内の選挙報道に対して思うところがあるとも話す。「視聴率というのはしょうがないと思う」とする一方、「日本の選挙報道は、投票が終わった後に選挙特番をやってああでもないこうでもないと言うんだけど、それは投票前にやらないといけない。選挙期間中の報道はここが大変だ」と投げかける。

 長野氏は「党が多過ぎるということがある。テレビの放送側から言うと、公平公正に取り上げるのであれば、全党出して同じ時間を振り分けないといけない。ニュース番組はコマーシャルを削ったら長いものでも正味45分とかなので、公平公正にできないからやめておこうとなる。それだと投票する側は何がなんだか。『テレビで丁寧に説明してもらえたら考えられるのになんで後からやるのか』という批判もたくさんある」と述べた。

 また、橋下氏は自身の出馬経験から「街頭演説に1000人集まったらすごい方。誰も聞いていないところで政治家がマイクを持っているというのがほとんどの中で、1回に1000人集まったとして選挙期間中に1~3万人ぐらいに語りかけるので、いっぱいいっぱいだ。でも、全国に有権者は1億人いる。やはりメディアがしっかりと情報を伝えないことには有権者が判断できない」とした上で、「局が腹をくくって、事前の調査やリサーチで上位の支持率のある3党だけを呼ぶとか。これは『ちゃんとリサーチをした上でのことだ』と腹をくくって言えばいいのでは」「選挙運動期間中は役割分担して、上位3党、中間3党、下位3党を各局で分けて報じるとか。今は各局のニュース番組に次から次に同じメンバーを呼んで、20分ぐらい同じ話を繰り返す。そこはメディア、各報道番組の役割分担も必要なんじゃないかと思う」との考えを示した。

 長野氏は「これを話しているのは有権者の方のためだ。ABEMAなど地上波よりも時間の余裕があっていろいろ挑戦できるメディアで見ることもできるわけで、有権者側も地上波とそういうデバイスで使い分けをと思う」と提示した。

(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)

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