まさに“成長期”という言葉がぴったりの充実ぶりだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」3月2日の第2試合で、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)が今期4勝目を獲得。チームは300ポイントの大台を突破し、個人としても一つの目標と見定めていたプラス圏への浮上を達成した。
この試合の対局者は岡田、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)の並びでスタートした。東1局1本場、高宮が自風でドラの西をポンし、魚谷も4面張のリーチで勝負をかける中、親番の岡田は「放銃しても後悔しない」と一歩も引かずに満貫確定のリーチを敢行。魚谷からリーチ・一発・タンヤオ・平和・赤の1万2000点(+300点、供託3000点)を直撃する絶好のスタートダッシュを決めた。
その後も人気と実力を兼ね備えた女性プロ雀士たちを相手に、強気の選択が冴え渡った岡田。東4局1本場には、3巡目に「テンパイする前から決めていた」と七万のカンチャン待ちで即リーチを放つ。より端に近い二万待ちに受ける手や、両面などへの手変わりを待つ選択肢もあったが、序盤で九万が2枚切れている場況から読みを利かせた七万狙いがズバリと的中し、リーチ・ツモ・ドラ・裏の8000点(+300点、供託1000点)を加点。解説を務めた河野直也(最高位戦)も「山読み完璧ですね」と手放しで称賛する好判断となった。
高打点の先制パンチ、そして中押しに成功した岡田だったが、本人も「Mリーグはなかなか逃してくれない」と語ったように、南1局に黒沢の強烈な倍満ツモを親被りしたことで瞬間的に2着目に転落する。しかし直後の南2局、お返しとばかりに黒沢からリーチ・平和・一盃口・裏ドラ2の8000点を直撃。この満貫が結果的にダメ押しとなり、オーラスにも積極的な仕掛けから中のみの1000点(+供託1000点)をアガって4勝目を手繰り寄せた。
試合前にKADOKAWAサクラナイツの公式Twitterに投稿された動画内で、「個人プラスはまだ早い」と茶化したチームメイトの堀慎吾(協会)に「見てろよ!」と啖呵を切り、見事なトップでプラス圏に到達した岡田。積み上げたポイントがチームへの貢献度のひとつの指標になるのはもちろんのこと、「プラスかどうかは自信にもつながるので、本当に嬉しい1勝です」と自身の成長に大きな手応えを感じている様子だった。
モデルやタレントとして活躍することから人気面が注目されがちな岡田だが、このところMリーグだけでなく多くの大会で好結果を残しており、短期間でめきめきと実力を高めていることは明らかだ。ファンからも「日に日にうまくなってる」「岡田の成長凄い」「めちゃくちゃ強くなった」といった声が寄せられるなど、戦力面でもKADOKAWAサクラナイツに欠かせない存在となっている。好位置でのセミファイナルシリーズ進出がほぼ確定的となったチームの中で、無限大の可能性を秘めたサクラ姫が満開の花を咲かせれば、昨シーズンは叶わなかった優勝という大目標にも手が届くかもしれない。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)4万3300点/+63.3
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万6300点/+6.3
3着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)2万2000点/▲18.0
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)8400点/▲51.6
【3月2日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +518.6(84/90)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +317.2(84/90)
3位 EX風林火山 ▲25.9(84/90)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲40.0(84/90)
5位 U-NEXT Pirates ▲155.4(84/90)
6位 TEAM雷電 ▲178.2(84/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲181.1(84/90)
8位 セガサミーフェニックス ▲255.2(84/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)