8日、SUUMO住みたい街ランキング2021(関東版)が発表され、横浜が総合1位に輝いた。
同ランキングでは、関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)に居住している人を対象にWEBアンケートを実施。総合1位の横浜は2018年以降4年連続トップを記録しており、2位に恵比寿、3位に吉祥寺が続いた。4位には大宮が入ったほか、浦和、さいたま新都心、和光、川口、所沢がベスト50以内に入るなど、昨年に引き続き埼玉県の躍進が目立った結果になった。
このランキングについて、まち探訪家・鳴海侑さんは「ランキング上位に大きな変動がなかったことが今年のランキングにおける最大の特徴」とした上で「コロナ禍前からあった都心や東京周辺のターミナルへの強い住居志向は今後も変わらないだろう」とコメント。また、ランキングに入ったおすすめの街として44位の所沢を挙げる。
「去年、駅ビルの『グランエミオ所沢』がグランドオープン、駅前の大型商業施設『西武所沢S.C.』も大規模改装が行われるなど、一気に買い物の利便性が高まった。また所沢駅は通勤ライナー『Sトレイン』や特急『ラビュー』、『レッドアロー』が停車するので、着席通勤が狙い目です」(鳴海侑さん)
さらに、鳴海さんは「ランキング外だけど実はここも……」という街について、東急東横線の元住吉を紹介。
「隣駅の武蔵小杉駅周辺は大型商業施設があり、また渋谷・新宿・横浜へ電車1本でアクセス可能。再来年に東急新横浜線が開業すると、東海道新幹線の新横浜駅にも1本でアクセス可能になります」(鳴海侑さん)
一方、住宅ライターの福岡由美さんは「全体的に都心ターミナル駅のポイント低下を見ると、郊外志向へ変化しているように感じた」とランキングを分析する。
「浦和(8位)の躍進で今後浦和エリアに注目が集まることになりそうだが、実はそういう人気駅の1駅隣を狙うのがおすすめ。例えば、南浦和は京浜東北線の途中始発駅なので、都心方面にも座って通勤が可能。この1駅隣の法則は浦和に限らず、どのエリアでもOK。埼玉の躍進は選ぶ基準で憧れの要素を排除し、暮らしやすさで考えたときに『埼玉っていいよね?』と感じる人が増えたのではないか」(福岡由美さん)
埼玉県を中心に郊外の躍進が目立った今回のランキング。今後はアフターコロナを見越して、都内から郊外へ引っ越す人の割合が増えるかもしれない。
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