『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開された3月8日、Twitterに投稿された「エヴァンゲリオン初号機」を表現した圧巻の帯結びが、話題となっている。
この作品を投稿したのは、一級着付け技能士の資格を持つmamiさん。mamiさんは普段、美容室やフォトスタジオ、着物レンタル店などの依頼や、完全予約制で着付け教室を行っている。
これまでにも「実用性ゼロの帯結び」として、「クリスマスツリー」や「雪だるま」を表現したユニークな作品を多く披露してきた。これらを作り始めるきっかけになったのは、新型コロナウイルスの影響だったという。
「ステイホーム」が世間に浸透され始めた頃、着付けの仕事や、着付け教室の仕事が無くなったときにも「着物には触れていたかった」というmamiさん。家で出来ることはないかと考え、“人にクスっと笑ってもらえる帯結びの製作”に辿り着いた。
見た人が「何これ?」と楽しくなってほしいと今でも続けている活動だが、今回の「初号機」は、以前に使徒「サキエル」を作った際の延長でチャレンジしたという。
「初号機」の顔の部分は、裏表で色が違うメタリックな兵児帯(へこおび)で表現していて、角は、帯の端を筒状に丸めて輪ゴムで止め、着付け道具で角度をつけた。目は黄色い折り紙を切って両面テープで貼っているそうだ。
製作時間は「サキエル」が半日ほど、「初号機」は同時進行で他の結びも考えていたこともあって、およそ1日かかったそうだが、ユニークな帯結びは、mamiさんにとっても練習や研究に繋がっていると考えているという。
歴史的な側面や、実生活に沿った扱い方、さらには趣味と合わせた楽しみ方など、さまざまな形で発展してきた着物だが、いろいろな場面でもっと自然に人々の選択肢の一つになればいいなと、mamiさんは思いを込めている。
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)