今月、マーケティングチームのSHIBUYA109 lab.が「若者のお金に対する意識・実態」の調査結果を発表した。
【映像】かわいい…! 女子高生が書いた実際の家計簿(4分40秒ごろ~)
18~24歳の男女各200名に自身の月収について聞いてみたところ、平均金額は5万8575円だった。最も多い収入源はアルバイト(86.5%)で、定額小遣いの収入を得ている若者は18.7%だった。月収の使い道で最も多いのは「交際費」平均1万5125円、次いで「貯金」平均1万7075円、「ファッション系」平均1万388円となった(※各カテゴリの支出平均額)。
SHIBUYA109 lab. 所長の長田麻衣氏は、この若者の消費について「節約意識が強く、消費にメリハリがある」と話す。
「Z世代(※1990年代中盤以降に生まれた世代)の若者は、メリハリ消費という特徴がある。よく『今の若者はお金を使わない』と言われているが、お金を使っていないのではなく、自分が本当に価値を感じたものだけにお金をかける。それ以外は節約をして、消費にメリハリをつけることがうまい」(以下、長田麻衣氏)
また、ミレニアル世代(1980年代序盤から1990年代中盤までに生まれた世代)と比較して、長田氏は「浪費は悪という感覚が強い世代だ」と表現。自分が本当に価値を感じるものだけにお金を使いたい気持ちが強くなり、それが貯金に結びついているという。
またコロナ禍の影響によって、若者のお金の使い道にも変化が生じている。同調査で、コロナ禍で支出が増えたカテゴリ第1位は「貯金」(31.8%)。第2位に「書籍・漫画、TVゲーム・スマホゲーム(27.5%)」、第3位「スキンケア・ヘアケア(23.3%)」がランクインした。
一方、支出が減ったカテゴリについては、第1位「旅行・レジャー(48.0%)」、第2位「交際費(46.5%)」、第3位「美容院(30.0%)」という結果だった。
「コロナ禍によって、お家時間が増えて、自分に向き合う時間も増えた。男女どちらもスキンケアやヘアケアにお金をかけるようになってきている傾向。スキンケアはもちろん、クマやニキビ跡を隠すコンシーラーなどを使う男子学生が増えている」
また「お金を有意義に使用するために行っていること」を聞いた調査では、最も多い回答は「ポイントを貯める(58.5%)」が最も高く、次いで「SNSで節約術をチェック(31.0%)」、「家計簿をつける(28.8%)」という順序になった。
長田氏は「SNSで『#節約術』と検索すると、いろいろな節約のコツがたくさん出てくる。その投稿を見ながら、若者はメリハリの“メリ”の方をチェックしている」と説明。長田氏自身も家計簿をつける若者が3割いた結果には驚いたという。
「LINEのアプリで記録をつける以外にも、紙で管理して自分のモチベーションにする人もいた。女子高生の子に家計簿を見せてもらったら『今月はこれぐらい使う予定だったけど、実際はこうだった』という(記録をつけるだけでなく)振り返りを毎月ちゃんとしていた」
無駄遣いに抵抗があり、本当に価値を感じるものだけにお金を使うZ世代。今後も新型コロナと付き合っていく中で、消費活動に変化が生まれそうだ。
■若者のお金に対する意識・実態(SHIBUYA109 lab.調べ)
【調査方法】
▼WEB調査
調査期間:2021年2月
居住地:1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)
性別:男女
年齢:18~24歳
職業:男女各200名(高校生・大学生・大学院生・専門学校生・短大生)
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